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今回の比較は、名実ともに頂点のヘッドホンである
SR-007A(STAX)。
本blogの検索ワードランキングも開設以来独走1位で
如何に注目された機種かが伺える。
(図の凡例については、以下記事参照のこと。
http://puredigital.blog.shinobi.jp/Entry/26/ )
SR-007A(STAX) vs MDR-CD900ST(基準)
1.音質傾向
はっきり言ってしまえば、全くもって勝負にならない。
どの音域をとっても、SR-007Aが一回りも二回りも上。
開放型ならではの広大な音場と澄んだ高音域、
そして一切の曇りを感じない極限の解像度の高さが
ため息が出るくらい美しい音質を生み出している。
2.楽器特質
特筆すべきは弦楽器と女声。
弦楽器、バイオリン群はとにかくリアルの一言。
弦の生々しい振動が、本物の音と一切違わない。
女声も、中低音成分の艶と高音成分の張りが絶妙。
打ち込みについては、音の圧力はCD900STが勝っている。
それ以外の音のキメ細かさや輪郭の明瞭さ等は圧倒的。
3.装着感の悪さ
側圧は若干強い。イヤパッドは非常に柔らかいので
痛みを感じることは無いが、押さえつけられている感触がある。
その他については、平均的な感じ。
長時間装着で疲れることは無い。
思ったほど重量感は感じない。
4.本体機構の悪さ
外部よりも内部が非常に精密なつくりのため、
取り扱いには十分な注意が必要。
フリーアジャストなのだが、自然な装着ではなく、
装着には若干の工夫が必要。
イヤパッドが、他に比べて油脂汚れが目立つ。
コードが太く重いので癖が付くことはない。
やはり、圧倒的な力の差を感じる。
特に弦楽器の音がこれ以上ないほどリアル。
私は大学4年間オーケストラに所属していたが、
SR-007Aから出てくる弦楽器の音はまさに本物といえる。
(音というより、弦の振動、という感じの鳴り方)
何を聴くにしても、生々しく、そして澄んだ音が聴ける。
弱点という弱点が無く、せいぜい保管や管理が難しい程度か。
味付けが少なく、ノリを楽しむためのヘッドホンではないが、
禁欲的に洗練された、本物の音が出せる唯一無二の機種といえる。
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