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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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久しぶりの高額購入。
いや、以前にもいろいろ散財はしていたのですが
久しぶりに記事を書くにはもってこいの機種というわけで、
ULTRASONEから限定ヘッドホン tribute7 についてコメントです。


付属品として、収納用の木箱とソフトケース。
木箱は、かのedition7でも採用されていました。
デザインは異なりますが、質感はとても良いです。
据え置き用に使う人にはこれを出したり仕舞ったりするだけでも
毎回の喜びがありそうですね。


付属ケーブルは、これまでのeditionシリーズからは一線を画す
小型軽量化されたものになっています。
あまりにも軽いので耐久性は大丈夫か若干不安になりますが
これで音質が劣化しているようには全く感じないので
逆に取り回しが良くなったことに喜びたいところ。
1.2mと3mの2種類のケーブルは、どちらも3.5mmプラグとなっており、
3mのほうはねじ込み式で6.3mmにすることが可能。
6.3mmの標準プラグが存在しないedition系統ヘッドホンとしても実は初?
本体側は、2.5mmプラグを採用し、ロック機構もしっかりしてます。
edition5で採用していたMMCXケーブルは、正直安定性が微妙で
ちょっとの振動で音が途切れたりしたことも多く、
物理的にがっちりと接続できる機構は心理的にも安心です。

今回tribute7購入に踏み切った理由の一つとしては
普及が進んでいる3.5mm4極バランスプラグ(という名称で今もいいのでしょうか?)に
純正として採用した Timeload Tri-BLS が出たことです。
3.5mm4極は、イヤホンでは結構出ていますがヘッドホンに採用されているケースは
ほとんど見かけず、なおかつ純正ではまだまだ選択肢はないので
tribute7でできるのは面白いな、と思ったのがきっかけです。

私が保有するヘッドホンで最も古いedition9と、最も新しいtribute7の競演。
見ての通り、外観はほとんど同じ。装着感の良さという点では
細かいところの意匠は変わっていますね。
もともとedition9といえば「装着感を犠牲にした最高の音」と
個人的に評していましたが、tribute7は良い感じにブラッシュアップされました。
じゃあ抜群の装着感か、と言われたらedition5よりははるかに悪いです…。

<edition9を持っていれば、tribute7は不要?>
tribute7は、縁があってリリース直後にじっくり試聴することができましたが
結論としては「edition9を持っていればあえて買う必要はない」というものでした。
ただ、近頃のeditionシリーズをはじめとするULTRASONEで見られなかった
ずっしりと重みのある低音がちゃんと再現されているのは
大変価値があると思います。
もし最近のULTRASONEをもって、万が一「小奇麗な音を出すメーカー」
という認識を持っているのでしたら、ぜひtribute7を使っていただきたい。
そして、もともとはこんな暴れヘッドホンがポンと市場に出てきたことが
ULTRASONEがヘッドホン界の新星として名を馳せたきっかけだったことを
ぜひ知っていただきたく思います。

ノリのいい、肉厚な低音が前面に出てきて、
曇りなく嫌味もない高音域が明瞭に聴こえて中音域も濁らない。
決して原音忠実のヘッドホンではないけれど、
聴いていて楽しい、高揚する超高価なB級グルメといった具合。
これこそが、本来のeditionシリーズのサウンド。
これこそが、唯一無二のULTRASONEだったと
あらためて思い出させてくれる機種でした。

結果としては、私が保有するXLRバランスのedition9は
専用アンプじゃないと鳴らすことはできないので、
そのうち、特に3.5mm4極のバランスが再生できる環境がたまたまできたことで
tribute7でもぜひ聴いてみたいという欲求から
tribute7の購入に踏み切りました。
…いまなら中古も若干潤沢でお買い得になってますしね(中古で買いました)。

<ここからは私信>

「edition9を持っていればtribute7を買う必要はない」
試聴した時は確かにそう思ったのですが、それと同時に
「本当に好きなヘッドホンの音は、こういうものだったよな」と
同時に思い起こさせてくれました。

私が初めて買った10万円超の高級ヘッドホンはedition9でした。
「初めて買ったのがedition9だから、それが基準になった」のか
「edition9がたまたま自分の好みと一致した」のかは
いまとなってはわかりませんが、しかし、
edition9は今でも大事に使っているヘッドホンです。

これをいうと以前怒られたことがありましたが、
改めて誤解を恐れずに言います。
ヘッドホンというのは、この10年間、本質的な進化はしていません。
どのメーカーも大変努力をしていると思いますが、
結果としては味付けの違いであるという認識です。
ドライバ数をどんどん増やし、
基本性能が急激に上がっているイヤフォン界隈とは対照的です。
そういう意味で言えば、好きなヘッドホンの音というのは
この10年で自分の中で明確になりました。
もちろん、今後も色々な特徴を持ったヘッドホンは出るでしょうし、
イヤフォンのような技術革新が起こる可能性ももちろんあります。
でも、私は、ヘッドホンについては、
ここで一区切りつけるのがよいと思った次第です。
そのきっかけが、10年前edition9を購入した時のことを思い起こさせた
tribute7との出会いだったともいえます。

かつて、いろいろなヘッドホンを手に入れましたが
使用頻度の低いヘッドホンをある時期に一斉に放出しました。
今、私の手元に残っているヘッドホンは、ディスコンになっていたり
リリースからかなり経過して、正直注目されている機種ではありません。
しかし、私が出会ったヘッドホンの中で、どんな事情でも手放したくはない、
あるいは、一度手放したけれど、新たに買い直した機種なんてものもあります。
そんな思い入れのある『一生モノになった、愛すべきヘッドホンたち』
紹介することで、このブログ、開設10年目の締めくくりをしたく思っています。

そんなこんなで、残り少ない2016年中は、
私が【最後まで手放せなかった】【手放したけど、より(?)を戻した】
ハイエンド7機種、イヤフォン1機種、DAPなどの再生環境
振り返りながら不定期につづっていきたいと思います。

引き続き、よろしくお願いします。
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2016/11/25 - あっという間に時が流れ、このblogも開設から10年目。2016年はその締めくくりをしたく思っています。2000年代後半にハイエンドの虜になった、一人のマニアの軌跡です。

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