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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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081022_0.jpg

ここ数日の間に、キーワード「ATH-ESW10」で
このサイトを訪れている方が多かった。
検索サイトでESW10がキーワードで抽出されても、
実際には記事が存在しないため、
多くの人に肩すかしをさせてしまい、非常に申し訳なかった。

というわけで、一足遅れて
オーディオテクニカの「EAR SUIT」シリーズフラグシップとなる
ATH-ESW10JPNの購入レポートと
簡単な初回試聴レビューを記事にしたいと思う。

081022_1.jpg

外箱。
非常に高級感あふれる外観だ。
デザインは、熨斗(のし)をモチーフにしたともいわれている。
捨てずに大切に保管しておきたくなる代物だ。

081022_2.jpg

外箱のカバーをとった状態。
これはES7やESW9でおなじみのパッケージデザインだ。

081022_3.jpg

内容物一覧。
ヘッドホン本体と、ポーチが大小2つ含まれている。
大きいポーチはもちろんヘッドホン本体を入れるもので、
小さいポーチはケーブルをまとめるためのもの。
つまり、ポーチにヘッドホン本体とケーブルを一緒に入れた際、
ハウジング表面を傷つける恐れがあるということだ。
ハウジングの扱いには、十分気をつけたほうがよさそうだ。

小さいポーチにはマジックテープがついていて
中身が簡単に落ちないよう工夫されている。
ESW9のとき、ポーチは人工皮革だったが
ESW10は肌触りが柔らかい布製だ。

081022_4.jpg

ちなみに、シリアル番号らしきものが
外箱に張られている。発売日から日が経っていないにかかわらず、
かなり後半の番号になっていた。

(コメントで指摘があり、この数字はシリアル番号ではないらしい…)
恐らく、すでに限定台数である1000台は出荷されているのだろう。
店頭販売を狙っている方は、展示品限りだと思っていいかもしれない。


さて、多くの人が気になっている「音」について、
現時点での感想を簡単に述べさせてもらう。
各所では比較的好意的な受け止めが多いESW10なので、
やや辛口に分析したいと思う。

良くも悪くも、「いい音だな」と思わせる音表現となっている。
音場はテクニカ系らしくなく、比較的広大で
解像度もESW9に比べれば格段に良くなっている。
人の声の表現が非常に素晴らしく、距離感も絶妙。
声の表現だけなら、既存のハイエンドヘッドホンと比べても
かなり上手なほうだろう。

もちろん、全体的にバイアスが少なく、聴いていて疲れない。
やや明るめの音バランスで、ジャンルを選ばない良音質だ。

しかし、面白みに欠ける音になってしまったのが非常に残念。
ESW9の持っていた上品さがなくなっている。
外観のシックで渋いデザインとは裏腹に、音が浮ついているのだ。
ESW9で、ずっしりと安定感があった中音域の深み・厚みが
あまり感じられなくなってしまった。
(中音域が減ったというより、高音域が前に出るようになったのだろう)

イヤパッドも妙に固く、密着感が弱まった感じがする。
イヤパッドについては使いこめばフィットしていくとは思うが…
音について、ESW9の購入直後がここまで派手ではなかったことを思うと
ESW10の音づくりはESW9の上品さには届かないのかなと思う。

もちろん、これは人それぞれの好みの問題なので
ESW10のほうが好きだし優れていると思う人もいるだろう。
(周りの評判を見れば、それが大多数なのだと思う)
私はESW9のもつ上品さ、中音域の旨みを昇華して
さらに深みがかった音を求めていたために
少々口惜しく思うのである。

あと、ESW9でも音量は比較的取りにくかったのだが、
ESW10はさらに音量が取りにくくなり、
DAPの音量を1段階か2段階上げることになると思う。

外見は非常にいいので、
あとは音。エージング効果の神頼み。
少しでもESW9の持っていた落ち着きが現れることを期待したい。


早くも在庫僅少の店が多い。
見た目のデザインが好きな人、及び
ポータブルにはあり得ない高い解像度と明るい音、
スピード感のある低音域が好きな人は
早めの決断をするのが吉だろう。

長くなってしまったが、今回はここまで。
もう少し使い込んで、比較レビューなど、またどこかで語りたいと思う。
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シリアル?ではない
シリアルNoみたいな番号はシリアル番号では無いっぽいですよ。
というのも、私のも840だからですw
何の番号なんでしょうね。

ぶっちゃけ、インプレ書きにくくないですか?
私が最初に思った感想、タイプは全然違いますが、「全ての要素が80点ぐらい」という意味でD5000みたいだと思いました。
要するに「ふつーにイイ音」なんですよね。

ハイエンド機種を持ってる人からすると性能面の物足りなさを感じるのは確実なので、用途としてはやはりポータブル、ポータブルとして考えれば素晴らしいヘッドホンだと思います。
ハイエンド機種を持っていないのであれば、コレを内外両用にしてしまうのもアリでしょうね~。
まみそ URL 2008/10/23(Thu)02:11:14 編集
Re:シリアル?ではない
まみそさん
コメント、ありがとうございます!

ご指摘、ありがとうございます。記事にも反映させました。
じゃあアレは一体何の番号なのか…謎が深まりましたが(笑。

まみそさんの思うところは、私の記事の
「良くも悪くも、良い音」という文に相当するかなと思います。
「良い音なのに良くも“悪く”も?」と思われるでしょうけど、
無難にいい音を目指して、無難なところに着地した、
そんな感じがします。悪くはないんですけど、
取り立てて褒めれる部分があるかというと、なかなか…。
ただ、人の声の再現は、かなりいいと思います。
ここは、今後、(思い込みでも)エージング効果に期待です。

ESW10は常に野外用で使い倒す予定です。
漆ハウジングが傷つくのも…まあ、致し方ないかと(笑。
【2008/10/23 22:15】
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