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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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以前の記事(http://puredigital.blog.shinobi.jp/Entry/87/)で、
私はこんなヘッドホンがいいなということを徒然に語ったことがあった。

簡単にまとめると、
低価格帯は音質は(極論)どうでもいいので、デザインの洗練を、
中価格帯は音質の個性を求めることで
独自性を生み出せるという結論を、簡単ではあるが書き綴った。

今回は、私が主にターゲットとしている
ハイエンド帯について、また好き気ままに語りたいと思う。

ハイエンドヘッドホン、と一口にいっても、
「何が、どこからがハイエンドなんだ?」というのが出だしの議論だろう。
ここから先の見解は、人によって多種多様。賛否があって当然。
私の好き勝手な、ハイエンドヘッドホン好きの一意見として
記事を読んでいただければ幸いである。


[[ 私の定義する、ハイエンドヘッドホン ]]

ハイエンドヘッドホンって、そもそも何だという話だ。

何も難しい定義はない。高価なヘッドホンのことだ。
厳密にいえば、「フラグシップモデル」のことである。

高価なヘッドホンといえば、
適当な部品を使えばいくらでも高価になる。
最たる例としては、たとえばこのイヤホン
ダイヤモンドをあしらった、ダイヤモンドがなければ
ただのイヤホン。これでは本末転倒である。

私が求めているのは、
そのメーカが技術を結集させ、
メーカの名に恥じないトップモデルになり得た機種。
そういう機種を求め、所有しているつもりだ。

さすがにディスコンとなった機種は、金だけでは買えない。
edition7しかり、QUALIA010しかり、Orpheusしかり。
もちろん、縁があれば購入したいものだが…。


[[ ハイエンドユーザが求めるのは、メーカの個性 ]]

私は、そういったヘッドホンを集めることの意義は
「メーカの個性を聴きたいから」だからだと思う。

スピーカーシステム愛好家でよく語られるのは
「スピーカーはお金をかけたからってよい音が得られるわけではない」
という話。

スピーカーは量産できない。だから、最高の音を目指す。
しかし、人の耳…正確には、耳で受け取った情報を解釈する
聴覚は人によってずいぶん違うものだ。
それは同じ人間が作るもの。技術者もそれぞれの耳を持つ。
それは技術者…つまりメーカによって違う音づくりがなされることを意味する。

要は、私たちが感じる「良い音」とはメーカと
ユーザのもつ『理想の音』のギャップの少なさだ。
(理想の音…という話題をするとまた長くなるので、それは後日語る)

スピーカーはヘッドホンのように手軽に使い分けできるものではないから
十分な試行錯誤をするし、上流(DACやアンプ)で音を変えることによって
1つのシステムで理想の音を追及する。
しかし、ヘッドホンなら200万円のOrpheusは別格にしても
10万円程度でハイエンド機種が買える相場だ。
複数機種を持つことはそれほど困難なことではない。

メーカが目指した音を聴くことの愉しみ、
答えのない「良い音・理想の音」を具現化したもの。
それを聴き分けることこそがハイエンドヘッドホンユーザの愉しみなのだ。

先に発売されたaudio-technicaのATH-AD1000PRMとATH-ESW10JPN。
やはりこの2機種の大きな差は、「独自性」の違いだろう。

AD1000PRMは、5万円前後の価格なら
他社の競合があまりに多すぎる。
さらに言えば、同社にすらAD2000、AD1000という競合がある。
これでは立ち位置は非常に微妙で、独自性があるとは言い難い。
もちろん、音質の違いはあれど、AD2000という機種がある以上
audio-technicaの「理想の音」ではないことは明白なのだ。

逆にESW10でいえば、
ポータブルヘッドホンでは最高価格帯であり、
同社だけがもつ「漆」ハウジングという独自性があり、
魅力に満ちていた。必然的に期待も高まった。
これが、予約販売で大きく差を分けた一つの理由だろう。


建前と抽象的な話が並んでしまったが、
では、具体的にどんなヘッドホンが欲しいのかという話題について。

書いていたらずいぶん長くなってしまった。
今回の記事はひとまずここで切り上げて、後日詳しく語りたいと思う。
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