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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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ひとまず、今回の記事で2009年最後の記事となる。
というわけで、お約束な感じではあるが、今年1年をざっと振り返ってみたい。

今年は、海外ハイエンドが続々と発売された年だった。
edition8、HD800、PS1000、T1。
その中で、今年私が購入したのはHD800とPS1000だが、
この2機種に共通して言えることは、
癖があまりない、万能型というイメージだった。

ハイエンドヘッドホンは、なんでもならせるように見えて、その実、
メーカーや開発者の強い嗜好が顕著に表れるので
実際に万能と呼べるヘッドホンにはなっていなかったのがこれまでの流れだった。
結局、万能ということは誰が聞いても同じ、どのジャンルでもさし障りのない音、
それを突き詰めたヘッドホンといえば、代表的なものは
STAXのSR-007Aであり、その地位は確かに不動のものではあるものの、
私個人の感想を言えば、確かにすばらしい音づくりだが、
音楽の楽しさ、表現することの面白さを感じられない、
極端にいえば「つまらない」ヘッドホンになる。
(味付けのない音こそ本来の音と考える人には、心外な意見だとは思う…)

しかし、HD800、PS1000は使っている限り、決して「つまらない」ヘッドホンにはならなかった。
なんでも鳴らせるけど、何を鳴らせても楽しい、
両立するはずのないと思っていた「万能」と「楽しさ」をある程度の水準まで達成していた。
私としては、ヘッドホンでこういう感想を持つというのは初めての経験で、
もしかしたら、私はヘッドホンの音のゴールを見つけつつあるのかもしれない。
逆にいえば、HD800、PS1000以上に“素晴らしい”ヘッドホンが出たとしても
もう私の耳では判別できない、私の音感の限界にあるのかもしれない。

では、もうヘッドホンを購入する必要はない、という結論に至るのかといえば、
それはまたまったく別の話。
私がヘッドホンを買う理由は、ただ一つの最高のヘッドホンを探すのではなく、
偏っていてもいいから、聴いていて面白い、
いつか記事でも語ったかもしれないが、“表現するヘッドホン”こそ、
私が常に求めているヘッドホンなのである。
世に新しいヘッドホンが出るのなら、やはり追い求め続けたい。
…お金が払える限りは。
(今年は、体調を崩して会社を休職してしまったこと、
 それでなくても不況により給料やボーナスが減ってしまったため、
 以前のように豪快に物を買うというわけにはならなくなってしまった…
 edition8やATH-ES10を買い控えしているのもそのためである…)


購入するヘッドホンの絶対数は少なくなるかもしれないが、
2010年も、できる限りアンテナを伸ばして情報を得つつ、
まだ見ぬ新しいヘッドホンを探し続けていきたいと思っている。


話は変わり、
今年は個人輸入という経験もした。
海外の相手とやり取りするというのは不安だらけだったが、
無事に1件、まがりなりにもやり遂げられたことは大きな経験だった。
一度成功したとはいえ、やはり怖いものがあるので
そうそう色々と手をつけるつもりもないのだが、
とりあえずT1バランス版については、またmoon audioにお願いしようと考えている。


この1年間でこのblogのアクセス数も随分と増えた。
そんななかで、さらにコメントをいただけるのは、非常にうれしい限り。
某掲示板などでは、色々厳しい指摘をこっそり頂いているのもあるが、
曲がりなりにもこのサイトが認知されているのかと思うと、
厳しい指摘もありがたく感じてしまうところだ。
どうかこれからも、温かい目で見守っていただければ幸いである。
コメントをいただければ、喜んで(不要なまでの)長文を返信する次第だ。

なにはともあれ、2009年、ヘッドホンはまだまだ元気といえる1年だった。
2010年もまた、ご訪問の皆様に少しでも喜んでいただけるような記事を、
細々と書き続けたいと思う所存である。


2010年も、「ヘッドホン@デジタル」を、よろしくお願いいたします。
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無題
>だおさん
確かに去年は海外に全部持っていかれましたね・・・
なので自分も今年は国内企業い頑張ってもらいたいところです。
国内組も今年は色々と情報が入ってきているので期待できそうです。
ただ10万越えが増えすぎると大変なことになりそうな気もしますが・・・
ちなみに、個人的にですがT1はbeyerらしい音とは思いませんです。
beyerといえば990PRO辺りが面白いかと思います。
といってもT1に凸してレポを聴かせていただきたかったりもしますが笑
今年は色々大変な年になるかと思いますがよろしくお願い致しますm(_ _)m
SAKURA URL 2010/01/13(Wed)00:18:37 編集
Re:無題
SAKURAさん
コメント、ありがとうございます!

ハイエンドが発表されるとなると、
やはりインパクトが大きいですからね。それが昨年は4メーカーからあったこともあり、
昨年はハイエンドが豊作だったなぁと、思い返されます。
日本のメーカーも、決して新作を作っていないわけではないですが、
やはりインパクトがなかったというのが正直な感想ですね。
日本は世界的に見ても屈指のヘッドホン生産国なわけですから、
ぜひ追随して、日本の技術力を知らしめてほしいところです。

beyerは、T1がでなければDT990のバランスを検討したこともありました。
T1が出たおかげで、とりあえずT1に突撃すると心に決めて、
あとは私の財布と突撃時期の問題かなと思ってます。
不況になるとなかなか贅沢にお金を使うこともできないので、
早く景気が良くなれば…と願ってやみません。

今年もどうかよろしくお願いいたします。
【2010/01/19 18:19】
無題
明けましておめでとうございました

ハイエンドにはかなり遠いヘッドホンで結構楽しんでいる幸せ者ですが今年はポータブル機で少し頑張ろうかと企んでます

いつもなら衝動買いしてたテクニカのWS70(約一万円)を踏みとどまって…

衝動買いを何回か踏みとどまればいつかは手が届く?

しかし所有のヘッドホン達と共存しつつ新たに加えるとすると違う個性的なヘッドホン?

今年も楽しく迷い続けそうです

坊SE 2010/01/06(Wed)00:49:10 編集
Re:無題
坊SEさん
コメント、ありがとうございます!
そしてあけましておめでとうございました(笑。

私はハイエンド専科ですが、
しかし、個性と選択肢の幅、つまりは自分で探す楽しさというのは
中堅帯にこそあると思います。
ぜひぜひ今年も大いに悩み迷って、自分好みの機種を見つけ出してください!

ポータブルはそれこそ、見た目重視、機能重視、性能重視と
選択肢の幅はちょっと前に比べれば圧倒的に増えました。
ヘッドホンのみならず、小型のインイヤホン・カナル型イヤホンも
いまや家電量販店のいちコーナーを占拠するまでに成長しましたし、
選ぶのは本当に楽しい時間だと思いますよ。

ナイスなヘッドホンが見つかった際には、
ぜひぜひご報告してください!
【2010/01/10 13:41】
2009年は開放型の年!
今年も、読み応えのある記事を楽しませて貰いました。ありがとうございます。

2009年は、フラグシップのオンパレードで、開放型の勢いが凄かったですね。
2010年は、FOSTEXの漆ヘッドホン、ACOUSTIC REVIVEの『RHP-S1』が、
密閉型派を熱くさせてくれそうです。

ところで、最近、生演奏を聴く機会がありました。テーマはバロック音楽。
最前列に座ったので、迫力がありました。全身を包み込む、楽器の響きが病みつきになりそう。
この体験のおかげで、私がHP-DX1000を気に入ってる理由も、はっきり分かりました。
HP-DX1000は、響きを良く再現してくれるんですね。

これからのテーマは、『生演奏の響きを、どれだけヘッドホンで追体験できるか』
になりそうです。
plto 2009/12/31(Thu)14:16:50 編集
Re:2009年は開放型の年!
pltoさん
コメント、ありがとうございます!

2009年は世界的な不況というわりには
ヘッドホン界は続々とハイエンドが出てきて盛り上がっていた感があります。
おかげで2009年も順調にヘッドホンが増えたわけですが…。
2010年も尖ったヘッドホンが出てきて話題作りに貢献してほしいものです。

狂信的にDX1000を敬愛する私なので、
DX1000がイイと言ってくれると胸が熱くなります(何。
DX1000は、絶対的な性能は他に譲るところが正直ありますが、
音の表現の仕方という意味では他にはないオンリーワンの特色があり、
その響きが私の心をとらえて離さないのだと思っています。
CDの音楽というのは、ある瞬間の最高の演奏が記録された媒体です。
だからこそ、最高のパフォーマンスで再現してほしいという想いが
オーディオマニアを突き動かすものだと信じています。

リアルな音場、迫力という点では、正直スピーカーシステムのほうが優位ですが、
しかし、ヘッドホンは本来の音を絶対的な定位で正確に鳴らすという
スピーカーにはない優れた点もあります。
というより、どちらがよいというより、どちらが好みか、という次元の話にもなりますが…
これからも、オーディオマニアやヘッドホンマニアを熱くさせる
良きヘッドホンに巡り合っていきたいなと思います。
【2010/01/10 13:27】
無題
もう今年も終わるんですねー
今年一年ありがとうございましたm(_ _)m
来年もコメント(長文かも)をさせていただくと思いますが、その時はよろしくお願い致します。

そういえばついにT1をゆっくり聴くことがありましたが、基本性能高すぎでベタ惚れしてしまいました。
SA5000の分離や解像度にボーカルを柔らかくして、かなり締まりのいい低域を足したような音でした。
SA5000と直接聴き比べたわけではないですが・・・
これからもう一度聴くと思いますが、以前聴いたときは展示一日目の個体でしたので若干の変化があるかもしれません。
なのであまり自信を持って言えませんがそんな音でした。
10万越えてる機種では自分のお気に入りです。
そういえば最近は不況といわれているのですが、各メーカーが味を占めたのか続々と超高級機が出てきていますね・・・
これからのヘッドホンはどんな方向に向かっていくのか楽しみです。
さっそく長文で申し訳ありません笑
SAKURA URL 2009/12/29(Tue)15:04:06 編集
Re:無題
SAKURAさん
コメント、ありがとうございます!
長文大歓迎です!今後もどしどし長文でお願いします。
私も負けじと長文で返信しますので(笑。

T1はヘッドホンブック2010で「ダイナミック型の新しい可能性」といわれているだけあって、
個人的にはその音に非常に興味があります。
人づての噂を聞く限りは緻密な音が表現できそうな機種に思えますね。
今までbeyerのヘッドホンを購入したことがないので、
なおさらbeyerの音というものに関心があります。
手に入るものならばすぐに手に入れたいのですが、
財布事情的に今すぐ購入というのはいろいろ問題がありまして…(苦笑。
それでも、なんとか工面して購入したいと思います。

ハイエンド機種というのは、メーカー的にはどうなんでしょうね。
中堅価格帯が中心だったbeyerがかなり攻めの価格であるT1を作ったのを見ると
やはり不況の中ではハイリスクハイリターンのほうが
オーディオ業界的には安全なのでしょうか…。
2009年は完全に海外に持ってかれた感じなので
日本企業もどうか頑張ってほしいところですけどね…。
【2010/01/10 13:18】
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