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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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お久しぶりです。

猛暑でblogがダウンしていたわけでもなく、
単に個人的な怠慢で放置してました。
私自身は、元気に日々生きています。

しかし、致命的なのは
タイトルの通り、お金がないです。
オーディオ趣味というのは、一応努力する余地はあるとはいえ、
基本はお金がかかる趣味です。
お金がないことには、新しい機材を買うこともままなりません。
ましてや、このblogはハイエンドメインを謳っているだけに
そのハイエンドが手に届かないというのは致命的です。

はてさて、どうしたものか…。


edition10については、まだ購入意欲がわきません。
昔の私なら、四の五の言わずまず購入だったわけですが、
さすがに金欠がたたって、慎重になっています。

慎重というと聞こえはいいですね。
実際問題としては、edition10に30万円の価値があるのか
疑問に思っているところです。

「試聴する前から批判とか」と思われるかと思いますが、
edition10そのものを批判しているわけではありません。
私自身にとって、edition10が30万円の価値があるのか、ということです。

もしかしたら、edition10はものすごいヘッドホンなのかもしれません。
全てのヘッドホンの基準を根底から覆す、究極の音かもしれません。
私も、ハイエンドを集めていた理由としては
高い次元で、かつ、メーカーの色、
それぞれのメーカーが提案する「最高の音」の違いを楽しんでいたからです。
edition9、SR-007A、HD800、D7000、PS1000…
どれも高いレベルで、しかしメーカーの個性が光った素晴らしいヘッドホンでした。

しかし、これらのヘッドホンを聴いていくうちに、
気づく共通項というのもありました。

まずは「自分の音の好み、理想の音」。
ヘッドホンを選ぶならば、だれしも「こういう音が欲しい」という願望があり、
理想の音のマイルストーンがあって、
それに合致した時は満足のゆく買い物ができます。

ヘッドホンを買いあさっていた頃は、
何が理想か、どんな音が自分好みかもわからず
漠然と探しあさっていましたが、
ここにきていよいよ自分の欲しい音というのが見えてきました。
手持ちの機種でも、使用頻度が明らかに偏ってきています。
そうなってしまった今、わざわざ自分の好きじゃない音、
言い方を変えれば使用頻度の低い機器をわざわざ買う必要があるのか…。

ヘッドホンは手軽な音響機器なので、
実際にはそれほど音を鳴らさず、単にコレクションしている人もいると思います。
それを否定するわけではありませんが、
私はその類の理由でヘッドホンを集めたわけではないので、
どうも消極的になってしまいます。

もう一つの理由は「ヘッドホンが到達できる限界点が見えてきた」。
どれほど技術の粋を集めようと、
ヘッドホンが再現できる音の限界がなんとなくわかってきました。
低音が豊かとか、高音が艶やかといった個性は未知数ですが、
基本となる性能、現実の音に対するヘッドホンの音の限界というのが
多くのハイエンドヘッドホンを通じて見えてきました。

異論はあると思いますが、
私の完全な独断と偏見から言えば、
原音に忠実、ヘッドホンで可能な最も美しい音を出せるのは
STAXのSR-007Aです。

私は007Aが最高到達点とは思わず、
他のハイエンドはどんな音を出すのか、という興味で
ハイエンドを集めてきました。
個性はあれども、結局のところ、
007Aを基本的な性能で上回る機種はありません。
だからこそヘッドホンは個性で勝負し、
尖るところをより尖らせてきているように思います。

edition10は、007Aを超える原音忠実性があるのかもしれません。
しかし、私が思うに、それはもう人の耳では判断できないレベルだと思います。
人の耳で判断できるのは、原音ではなく、
ヘッドホンの持つ個性の部分になって、
それは結局自分の好みの音かどうかで評価が決まります。

30万円のヘッドホンということは、
私にとっては、SR-007Aが2台に相当する満足感を得られなければ
その価値に相当しないのです。
多分、今の私の価値観では、その値段分の満足感は得られないと思います。


長々と語りましたが、
統括すれば「金無し貧乏」なんです(笑。
お金があれば、どんなヘッドホンであれ、買います。
買えないから、いろいろ理由つけて、懐疑的、慎重になってしまうんですね。
オーディオ趣味としては非常に残念な傾向です。

はてさて、ヘッドホンを買えずに、
下手な結論付けまでやってしまったこのblogに明日はあるのか…??

edition10が素晴らしいヘッドホンで
「ごめんなさい、私の言ってたことは間違ってました」と
言わしめる日が来るといいですね……。
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物欲鎮火…
使用頻度は少なくないけどほぼAVヘッドホンになってるULTRASNE HFI-580で久々にCDを聴いてみました
先日BOSEショップでAE2試聴したのと同じ曲聴いてみたらよく似てる気が

最近のは知りませんが昔のBOSEのスピーカーって室内S-LOGIC?みたいな感じだし…BOSEが本気出したらULTRASNEとキャラかぶるのかも

HFI-580とBOSE AE2の違いって軽さや装着感!
そのあたりは全メーカー含めてもBOSE圧勝?

ただやたらに脆そう断線なんて致命的ってよりご臨終

もしゲットしても屋外で使う度胸は…

自宅でならHFI-580があるし

相変わらず安上がりに済みそうです

木霊坊主 2010/11/06(Sat)11:44:49 編集
Re:物欲鎮火…
木霊坊主さん
コメント、ありがとうございます!

確かに、音作りの方向性としては
ULTRASONEとBOSEは似てるかもしれませんね。
どちらもずっしりとした低音の持ち主で、
ULTRASONEの場合はS-LOGICですが、
かなり広い音場を持っていますからね。

ただ、やはりBOSEさんはヘッドホン方面に本気になることは無いようで、
確かに装着感が良い、軽いというのも大事な長所ではあるのですが、
ちょっと見た目がチープになっているのが勿体ないですよね。
ポータブルを前提とした作りのラインナップのはずなので、
やすやすと壊れることは無いと思いますよ(多分…)。

私は今でも、BOSEがヘッドホンに本気になれば
国産・欧州ヘッドホン強豪に
肩を並ぶことのできる実力を持つメーカーだと信じています。
スピーカーとしてのBOSEの音やコンセプトが好きなので、
そのノウハウをもっとヘッドホンに還元してほしいものです…。

ちなみに、2年目に突入したATH-ESW10JPNも
随分乱暴な扱いをしてきましたが(苦笑)、
今のところ断線などの故障もなく元気です。
【2010/11/14 09:29】
無題
ATH-ESW9にハマり…猛暑でイヤホンに等としてるうちに…

いつの間にか初の高価なヘッドホンでありながら影薄くなりすっかりオブジェと化していたA-900
久々に鳴らしてみて購入した頃にタイムスリップ?
笑われそうですがこんなにいい音だったんだ!とちょっと感動
その勢いで無知故に手が出ず手持ち少ないクラシックを鳴らしてみようと思い売り場さまよい歩いて100曲?入りウィーンフィル買ってきました

一通り聴いてみるだけでも当分は楽しめそうです

※BOSE AE2にかなり惹かれてますが幸い?入手困難で当分保留です
木霊坊主 2010/11/02(Tue)03:08:23 編集
Re:無題
木霊坊主さん
コメント、ありがとうございます!

今年は暑かったですからね…。
私は北海道住まいで、かろうじて通勤時間帯ならばヘッドホン装着可能でしたが…
でもでも、これからこそヘッドホンの出番です!
耳当て代わりになって温かいし音楽も聴けて一石二鳥!
ESW10も昨年の冬を超えて今も現役なので、ヘッドホン、案外寒さに強いですよ!

いくつかヘッドホンを持っていると、
なかなか出番の回らないヘッドホンがあることも事実…
でも、たまに聞くと、いい刺激になるんですよね!
しかも、久しぶりだとドライバーが若干固まってて
鳴らし続けると昔の性能を取り戻す「弱エージング」なんてのもあって
楽しみは一石二鳥。これだからヘッドホンはやめられません。

BOSEさん、最近のはどうなんでしょうね。
昔、はじめてのオンイヤータイプを出した時は
「BOSE、なぜ本気を出さないんだ!」と思ったものですが…
あれから4年ぐらいたってるので、そろそろ本気を出しているかもしれません(何。
【2010/11/03 23:31】
無題
いつも楽しく拝見させていただいてます。
至極真っ当だと思います。オーディオはお金がかかる趣味ですが、お金をかければかけるほど満足できるのかと言われるとそうではないんですよね。仮にお金をかけないと満足できなくなってる人は音じゃなくて物欲やブランドに踊らされてるだけだと思います。
近年各社からハイエンドヘッドホンが出て賑やかで良いですが、本当にに値段に見合った価値があるかは甚だ疑問です。
これからも自分の好みに合った音を追求してみてください。ブログの更新楽しみにしてます。
名無しのなな 2010/10/21(Thu)11:21:06 編集
Re:無題
名無しのななさん
コメント、ありがとうございます!

お金のことなぞ気にせずポンポン欲しいものを買えていた時期が
ある意味私の華だったわけですが…(苦笑。
高い機種がダメというわけではなく、揃い始めたヘッドホンで
だいたい使い回しが出来るというか、大抵の音楽がカバーできるんですよね…。
あの音楽でこういう音が欲しいんだけどな…という欲や要望が無くなって
現状で満足してしまっているんです。
ヘッドホンマニア、情報発信者のブロガーとしては失格なのかもしれませんが、
音楽は楽しめているので、自分的には結果オーライです(苦笑。

今後は、好きに音楽聴いて、
ヘッドホンを通じて音楽の楽しさを共有できたらな、と思ってます。
個人の日記帳みたいになりそうですが…
それもまた、紆余曲折の内ということで…。
【2010/11/03 22:58】
無題
>はてさて、ヘッドホンを買えずに、
>下手な結論付けまでやってしまったこのblogに明日はあるのか…??

とは言っても、だおさんの所有ヘッドホンは凄い面子ですからねぇ。
特定ジャンルの音楽と組み合わせて、それらのヘッドホンの魅力を
記事にして語ってみるのも良いんじゃないでしょうか?
plto 2010/10/09(Sat)12:48:05 編集
Re:無題
pltoさん
コメント、ありがとうございます!
そして、申し訳ないです…。

このblogには、いまだかつて使われていない
カテゴリ「CD」があります。
試聴用に使っている良録音のCDや
気に行った音源を紹介しようと思って設置していました。

ネタが尽きるたび、いつかやる、いつかやるという
「やるやる詐欺」をしていたわけですが、
ここにきてそろそろ出番となりそうです。
新しいヘッドホンは買えませんが、
新しい音源なら手に入れれるはずです。
音楽を聴くこと自体は今も変わらず大好きなんです。

今となっては“ひっでぇ言い草”をするblogで評判となりましたが、
大きく転換点を迎えているようです。
別の言い方では、末期症状とも言います(苦笑。

pltoさんにはいつも良心的なコメントをいただいていて
非常に心救われています。
今しばらく、この紆余曲折“ひっでぇ言い草”blogに
お付き合いいただければ、
私はディスプレイの向こうで泣いて喜びます(笑。
【2010/10/18 21:29】
無題
ひっでぇ言い草だな
通りすがり 2010/10/08(Fri)01:12:17 編集
Re:無題
通りすがりさん
コメント、ありがとうございます!

ひっでぇ言い草ですよね
お怒りになるのもごもっともです。
こういうコメントが来ると、なんか末期症状って気がして
ちょっと興奮しま…いえ、なんでもないです(苦笑。

多分、記事を読んで
このように落胆、失望した方が多数いるのだなと思うと
なんというか、本当に申し訳なく思います。
コメント残してくれるのはまだ幸せ、
ひっでぇと感じたほとんどの人はもうここには来なくなるのでしょうね…
失った信頼は、取り戻すことは困難です。

気を取り直して、今後のことを前向きに考えなくては。
これからは、機材や理論に拘るのではなく、
精神論で音をよく感じられるよう、紆余曲折したいと思います。
題して「ヘッドホン@オカルト」。いかがでしょう(笑?

…半分冗談ですが、半分真剣に考えてたりします。
心が豊かでなければ、音楽もただの雑音です。
私には、いま音楽を聴くにふさわしい
心の豊かさ、ゆとりが足りてないと言えます。
【2010/10/18 21:13】
さてさて・・
ぶっちゃけ、熱が醒めたんじゃないでしょうか?
醒めた物にお金をかけるのは勿体無いですからね。
そりゃいままでジャンジャン買っていた高級機も高く感じてくるのは当然ですよ。

私、このブログを時々拝見していましたが、このようなログが登場する日をなんとなく予想していました。

片っ端から高級機を購入して評論する様は??ですが、この方本当にヘッドフォンを楽しんでいるのだろうか?と・・
勿論このHPを参考にされてご自身のヘッドフォンを購入された方も大勢いらっしゃるでしょうから存在と意義自体は否定いたしません。

ヘッドフォンに興味を持って何年目か存じませんがおそらく本当の楽しみ方をまだ解かっておられないんだろうと思います。
限界?って何なんでしょうか、何かの試験でもされていたのですか?

あなたが収集家でないとするならば、ご自身の気づいておられないヘッドフォンの楽しみ方は他にもあるはずです。
私はヘッドフォン(スピーカーも含め)とはかれこれ25年のお付き合いになりますが、今でもヘッドフォンの面白さや楽しさ、凄さに気づかされることが多々ありますよ。

SR-007Aが気に入ったのですよね。
では、そのSRを5年10年とトコトン使い続けてみてください。
私の言っている事、わかっていただけると思います。

是非とも今後はヘッドフォンとヘッドフォンの紡ぎ出す「音楽」に心傾けてください。
ヘッドフォニア 2010/10/07(Thu)22:11:39 編集
Re:さてさて・・
ヘッドフォニアさん
コメント、ありがとうございます!

愚痴めいた記事にご指摘、ありがとうございます…
というか、申し訳ないです…。

私自身、ヘッドホンを集め始めたのは
blogを始めたのとほぼ同じ、2010年現在で4年目ぐらいです。
最初は中堅価格帯を色々所持していて、
edition9を購入して以来、なるほどハイエンドはすごいものだと思って
「一番いい音がするヘッドホンはどれなんだ」を求めて
ハイエンドばかりを探してました。
一番いい音がするヘッドホンなんて無いんですけどね。
(こんなこと書いたら、また怒られそうですが…(苦笑)
一番いいと感じたら、それは自分が好きな音、
好みの波長が合う音であって
別にハイエンドに限った話ではないです。

昨年、今年と体調を崩し休職してしまい、
お金に糸目のない買い物ができなくなってしまったうえ、
財布キリキリの状態で購入したHD800、そしてPS1000を聴いていくうち、
かつてほどの満足感が得られない気がしていました。
音は良い、でも「新しい」を発見できなくなったという感じです。

blogというもので書いている以上、
新しいものを追い続けなければ、という使命感に駆られて
本来の楽しみを見失っていたのもあると思います。

新しいものは紹介できないけれど、
それでもヘッドホンのことは好きです。
ただ、これまでのようにハイエンドヘッドホンばかり買ってはレビュー、
というスタイルには限界が生まれました。

自分がヘッドホンとどうありたいか、
音楽をどう楽しむか、それをどう伝えられるか…
しばらくは悩み続けるのかなと思ってます。
【2010/10/18 21:47】
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