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シークレット比較企画機種。
その正体は、OJI Specialによってケーブル改造され
バランス駆動へと生まれ変わったATH-W5000。
W5000は、以前比較企画した時に、
自分でも驚くぐらいの低評価になってしまい、他所からも厳しい指摘があった。
私自身は、W5000の持っている響きは好きだったのだが、
やはり絶対的な駆動力が足りていなかった。
こんな機種こそ、バランス化ができれば…。
そんな雪辱も兼ねて、まずは音質レビューを。
次回、ATH-W5000 OJI Special について、詳しく紹介したいと思う。
(図の凡例については、以下記事参照のこと。
http://puredigital.blog.shinobi.jp/Entry/26/ )
※ 青が基準(CD900ST)、黄色がシングルエンドのW5000評価、
赤が改造後W5000の評価。
1.音質傾向
バランスとしては、高音寄りの逆ピラミッド型。
しかし、低音が決して不足しているわけではなく、
CD900STより歯切れがよくスピード感のある低音が鳴り
引き締まっている。量も、ロックや打ち込み系でなければ十分な量。
豊かな中音域、針を通すような繊細さのある高音域は特筆すべき。
音全体にスピード感があり、やや冷たい感じを受けるが
決してモニターライクではなく、主に中音域の鳴り方によって
冷たさをクッションにして調和される感じだ。
<シングルエンドと比較して>
シングルエンドのときは
「低音は、どのジャンルを聴くにしても不足している」だったが、
バランス接続により全体的な駆動力、とりわけ中低音域が増えている。
CD900STと比較してもW5000のほうが低音量は上で
妙にシャリついた感じの音もなく、安定した音バランスになった。
2.楽器特質
特筆すべきは、オーケストラのサウンド。
中音域の鳴り方が非常に自然で、スピード感がある。
また、独特の響きを発生させるハウジングの効果もあって
鋭すぎず、まったりしすぎずの丁度よい音の響きを持っている。
気になったのはボーカル系で、性別問わず、
半端な音域が突出しており、乾いた音になっている。
<シングルエンドと比較して>
STAXを除けば、オーケストラサウンドが最も自然で心地よいヘッドホンとなった。
音の色としては、相変わらず木製とは思えない冷たい感じが残るのだが
管楽器(木管金管問わず)、弦楽器の質感が豊満。
弦の振動というミクロの再現度ならSTAXが上だが、
コンサートホールで聴くような、ストリングス全体の響きの美しさ、
つまりマクロ的な美しさを求めればW5000の方が上。
とにかく、きっちりとしたソースなら、それを黒檀の響きで見事に柔和され
コンサートホールの響きを忠実に再現している。
逆に、相変わらずボーカルは苦手なまま。CD900STのほうがボーカルは音が良い。
ある意味、W5000らしさが残っているともいえる。
ボーカルのリアルさを引き出すなら、もう少し低音量が必要か。
3.装着感の悪さ
4.本体機構の悪さ
こちらは、ケーブルの改造だけなので今回の比較対象外としたが、
変わった点は、バランスケーブルになったことにより、
取り回しのしにくさ、ケーブルの重さを感じるようになってしまったくらい。
バランス化による音質改善は、いまもまだ懐疑的な声が多いが
edition9、GS1000ともにシングルエンド→バランスへと変えたが
もっとも伸びが見られたのがW5000。
評価基準は全く変えていないのに、音質評価グラフが
そのまま一回り大きくなったのがその最たる証拠だろう。
個人的にありがたかったのが、W5000が
使い分け専用ではなく、より万能な、W1000のような手軽さになったこと。
前は環境やらソースやらに非常にシビアな機種だっただけに
一概に褒めることができない機種だったが、
十分なドライブ力をバランスというインターフェースで得ることによって
むしろ本来あるべき姿がやっと垣間見れたのか、そんな気もする。
語りたいことは他にも山ほどあるが、
それは次回の続きということで。
ケーブルの材質や構造が違うため、単純にバランス化だけによる変化とは言えませんが、やはりW5000面白いヘッドホンですね。
これほど環境に影響される機種は珍しいでしょう。
これはレビューする側としては困ったもので、人(環境)によって全く違ったレビューになってしまう可能性が高くなります。
音の厚みや低域の重さ、沈み込みといった部分は機器の足場で大きく改善できる部分なので、いつの日か試して欲しいと思います。
それらを素直に音として出せるのがW5000の強みですからね。
なんにせよ、できる子ですよW5000は。
コメント、ありがとうございます!
次回記事や、OJI Specialのサイトでもすでに記載されていますが
バランス駆動はもちろん、使用したケーブル素材も
かなり高級なものにアップグレードされています。なので、
今回の音質向上が単純にバランス化したから、
という結果ではないと思っています。
そもそも、DHA3000からbalanced home ampに変えた時も
W5000は他のヘッドホンの比ではない変わりようだったので
本当に環境に素直で面白いヘッドホンだなぁと思いました。
環境に左右されるからこそ、賛否両論のヘッドホンなのだろうなぁと。
改造してしまった以上、もうメーカー修理や売却はできないので(笑、
墓まで連れてゆくつもりで大事にしたいと思っています。
W5000は、できる子です。
コメント、ありがとうございます!
W5000の繊細ささえ好みであれば、
シングルエンドでもそれほど不満にはならないと思います。
私は肉厚なサウンドが好きなので、イチかバチかで改造を依頼しましたが…。
W5000発売からだいぶ時間も経ちますし、
次にWシリーズが出るとしたら10世代目という節目の機種。
いつになるかはともかく、かなりの大物を出してくれると期待しています。
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