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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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0724_hp1000.jpg     0724_cd900st.jpg

今回の比較は、すでに生産完了となってしまった製品だが
SBC-HP1000(Philips)。
しかし、このヘッドホンは、個人的に非常に思い出深い製品で、
このヘッドホンがあるから、今のヘッドホンライフがあるといっても過言ではない。

購入当時はヘッドホンの機種名すらまともに知らない素人が
それほどの感動を与えた、隠れた名機を皆さんにご紹介しようと思う。


(図の凡例については、下記記事参照のこと。
 http://puredigital.blog.shinobi.jp/Entry/26/

hp1000.jpg

1.音質傾向
CD900STと比べればドンシャリだが、バランスは非常に良好で
どの音楽を聴くにもちょうどよい。
高音域の伸びがいま一つ足りなく、本物感が若干欠如している。
その代わり、刺さる感じがなく温かみがあるため、
聴きやすさでは好みの人もいるだろう。
半開放のモデルで、閉塞感を感じず、音場の形成も良好。
解像度はCD900STに比べるとベールがかった感じ。

2.楽器特質
とにかく特筆すべきは、男女問わず人間の声質の良さ。
温かみと厚み、絶妙で最適なバランスはハイエンド機種でも
あまり見られない性能の高さ。
男声は他の楽器の音で濁ることがあるが、女声の良さは
ハイエンドと比較してもトップクラスの音の良さといっても良いだろう。
ドラマCD、落語などでは最高のパフォーマンスを得そうだ。
硬質な楽器の音(フォークギター、金管楽器)もCD900STより優れている。
バイオリン等の弦楽器は、繊細さに欠ける。

3.装着感の悪さ
装着感は、イヤパッド、頭頂部ともに厚く柔らかいクッションがあり
CD900STの無骨さに比べれば着け心地は良好。
蒸れというより、モコモコしたイヤパッドのため
頭部が温まる。夏場はつらい(暑い)。
柔らかい布のため、肌触りはよく、
CD900STのようにビニル製でべたつく感じは全くない。

4.本体機構の悪さ
全体的にがっしりとしていて、プラ製の可動部に若干不安がある程度。
骨太の骨格なので安定感がある。
装着は初回調節のみが面倒。一度決めてしまえばあとは楽。
ケーブルは癖がつきやすく、またケーブル長が3mと非常に長いので、
取り回しが意外と面倒。


実売¥15,000程度、ATH-ES7と同じくらいの価格のはずなのに
正直言ってその価格としてはあり得ない音質。
確かに音が濁ってはいるものの、その濁り方が不快ではなく、
逆に出す音全体の温かみを出すという好効果を生んでいる。
ハイエンド機種と並べられても、まったく遜色がない。
逆に魅力的な音を出す機種だ。

また、この機種は中低音域の量はそれほどでもないのだが、
非常に上品な音になる。
CD900STと比べると、CD900STはなんでも音を鳴らそうとして
音がだらしなく広がっているような感覚を受けるが、
HP1000だと引き締まった、それでいて若干トーンの暗い
独特な鳴らし方をする。

人間の声の美しさ…本物らしさには遠いのだが、
とにかく美しい、聴いていて心地よいというのが最大の特徴。
いうならばアナログレコード、真空管のような美しさや安らぎがある。
デジタルのエッジの強さがこの機種によって抑えられているのだ。

正直、このヘッドホンは私がマニアになるきっかけとなった
思い入れが非常に強い製品であったため、
なるべく客観を目指したが、やはり高得点になってしまった。
しかし、CD900STをはじめとして
多くのハイエンドヘッドホンを聴いてきた上でも
この評価があながち的外れだとは思っていない。

これだけコストパフォーマンスの高いヘッドホンが
早い段階で市場から消えてしまったのは非常に残念に思う。
(そもそも日本市場向けの商品ではないので
 海外ならばまだ販売しているかもしれないが)
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