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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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パソコンで、高音質で音楽を再生する人にとって、
ASIOという規格があることをご存じの人も多いだろう。

ASIO(Audio Stream Input Output / アジオ) の詳しい解説は
Wikipedia(リンク先)に任せるとして、ここでは基本的なことをかいつまんで説明する。


ASIO本来の目的は、PCで音を鳴らした際に発生する遅延(レイテンシー)を無くすこと。
DTMを行うユーザにとって、サウンドを同期させるためには
作業効率化のために必須であり、
多くのオーディオインターフェースはASIOに対応している。
また、windowsとMac両方に広く普及したドライバでもあり、
標準仕様といっても過言ではない。

レイテンシーについては、多くのサイトでも言及されているが、
windows主流のDirect Sound(DS)で100~50ミリ秒、
Mac主流のSound Managerで50~20ミリ秒。
しかし、ASIOなら10ミリ秒以下のレイテンシーとされている。

DTMユーザがASIOを使うことに納得しても、
単に音楽を聴くだけなら遅延を気にする必要もなく、
わざわざASIOを使うこともないのでは、
と思うかもしれないが、レイテンシーが低いということは
音についてソフトウェアの無駄な介入や干渉が減ること、
ハードウェアの停滞時間が減る分、ノイズに強くなることなどから、
音質も(理論上)良くなるという見解がある。

ハードウェアのパワーを使うことでレイテンシーを抑えているため、
逆を言えば高性能なサウンドカードやオーディオインターフェース、そして
PC自体も十分なスペックがなければ意味はないのだが、
今の時代のPCスペックなら語るのも野暮というものだろう。

ここまでは一般的な見解だが、
以下は私個人的な意見で、反論もあるであろうことをご容赦してもらいたい。

ASIO出力を使用したとしても、
その能力はデジタル出力することではじめて成果が出ると考えている。

高級なサウンドカードにはASIO出力を備えたものがあるが、
そのサウンドカードからアナログ出力で直接スピーカーにつないでも
理論上、ASIO本来の効果が果たされていないことになる。

つまり、ASIOでデジタル出力をトランスポートすることで
純度の高い信号が導出され、音質向上につながるということ。
オーディオインターフェース(アナログ接続)→アンプ→音声出力ではなく、
オーディオインターフェース(デジタル接続)→高性能DAC→アンプ→音声出力
これが、リスニングユーザがASIOを効果的に活用する環境であるといえる。

オーディオインターフェースがDAC内蔵型であっても同じで、
“同期”という概念がない環境ではASIOは宝の持ち腐れだろう。
なお、DAC内蔵アンプも世の中には多く存在するが、
USB接続で音楽を聴くことは、USBの仕組みからいってお勧めできない。
この場合、USBがボトルネックになって音質を低下させている。
PCダイレクトの接続方法は、IEEE1394(firewire、iLink)が一番よいのだが、
これは諸般の事情で、オーディオインターフェースならまだしも
DAC内蔵アンプという形なら、現状“無い”のが口惜しい。
(デジタル接続についても、いつか語りたいとは思うが…)

もちろん、よっぽど性能の低いPCやデバイスでなければ
ASIOを使って音質劣化になることはないので、使うことに何ら問題はない。

次回、ASIO出力に対応したソフトウェアの使い方まとめを簡単に解説。
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