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前回のHP-DX1000のレビューで、
私の所有しているすべてのヘッドホンをレビューした。
今後、新たなヘッドホンが増えることがあるとは思うが、
ここでいったん今所有しているヘッドホンの評価について振り返っていきたい。
比較レビューの凡例に従って、
今回は音質特性について振り返る。
音質特性のレビューでは
「高音」「中音」「低音」の各音域の音の良さと、
どれだけ音が緻密に再現できるかの「解像」、
音の立体感、空間の広さが再現できているかの「空間」の
全5項目を分析した。
私の所有しているすべてのヘッドホンをレビューした。
今後、新たなヘッドホンが増えることがあるとは思うが、
ここでいったん今所有しているヘッドホンの評価について振り返っていきたい。
比較レビューの凡例に従って、
今回は音質特性について振り返る。
音質特性のレビューでは
「高音」「中音」「低音」の各音域の音の良さと、
どれだけ音が緻密に再現できるかの「解像」、
音の立体感、空間の広さが再現できているかの「空間」の
全5項目を分析した。
<1.高音>
高音域がきれいに出せるかどうかの評価ポイント。
比較レビューで最高点を出したのはSTAX 4070。
4070は全体的なサウンドも高音域寄りではあるのだが、
美しさは他の追随を許さない。非常に繊細かつ耳に優しい高音域を出す。
ハイエンドヘッドホンであれば、どの機種もそれなりの高音を出すのだが、
過剰な出力で耳に刺さるような高音を出すものが残念ながら多い。
edition9やGS1000が「高音が出るが刺さる」というタイプの機種で
聴き疲れを起こす大きな要因にもなってしまう。
STAXの静電型はもともと高音域の美しさが上手に再現できるので
SR-007AやSR-404もきれいな高音域再生ができている。
ダイナミック型でこれらSTAXに追随できる唯一の機種を考えれば、
MDR-SA5000ぐらいだろう。
STAX系の音作りが好きな人にはSA5000の音も受け入れられると思う。
<2.中音>
中音域、周波数帯でいえば1000Hz前後の音程だが、
この音域の取り扱いは実に難しい。
出すぎると安物の音響機器がだすような、いわゆるかまぼこ音になってしまうし、
かといって出ていなければ厚みが感じられない薄っぺらいドンシャリ音になってしまう。
そのさじ加減が最もよくできていたのは、やはりSTAX SR-007Aだろう。
主張せず、出すぎず、音の程よい厚みを演出できたのは
SR-007Aをおいてほかになかった。
結果として、SR-007Aは音が地味で禁欲的な音しか出せないのだが、
音の本来あるべき姿、再現率の高さと美しさを両立した音を目指す人には
これ以上ない至高の機種として感じられることだろう。
また、比較のベースとなったMDR-CD900STも中音域がバランス良くなっている
数少ない機種であることもここで述べておきたい。
価格差が数倍も異なるヘッドホンの比較レビューで、
中音域の点数にあまり開きがないのは、CD900STが中音域の特性で
ハイエンド機種に見劣りしない能力を持っている証しでもある。
<3.低音>
ここまで残念ながらSTAXの独壇場ではあったが、
やはり低音域はダイナミック型の醍醐味である。
ただでさえドライバユニットが小さくなりがちのヘッドホンは低音が苦手で、
スピーカーシステムのような、実体感のある低音を出すことはできないが、
それでもハイエンド機種の底力があれば、
ヘッドホンなりの魅力的な低音を発揮することができる。
その低音で高得点をマークしたのは、edition9とHP-DX1000。
edition9もDX1000も、
低音がそれほど出ている機種と言われていない気がするが、
headroomアンプを通すと、尋常ではない迫力で再生してくれる。
edition9は自力で低音を鳴らす力が優れており、
DX1000はハウジングを共鳴させた間接的な低音効果に優れている。
とくにDX1000はスピーカーシステムのような、圧力のある低音なので
個人的に非常に気に入っている。
<4.空間>
空間表現は、やはり開放型のヘッドホンがどうしても有利になってしまう。
そのような中で、広大な音場を確保できていたのは
STAX SR-007AとSONY MDR-SA5000である。
この2機種は、「耳元で音が鳴っている」というヘッドホンの弱点を
ほとんど感じさせない、非常に自然な音場を持っている。
ヘッドホンの中には、密閉された独特な音場が
かえって音に良い効果を与えることがある。
若干不自然ながらも、独特で味のある音場を表現できているのは
DX1000やATH-W5000があげられ、これはこれで
ヘッドホンらしさがあって聴いていて面白いものである。
<5.解像>
解像度については、残念ながらともいうべきか、
STAXの静電型が圧倒的有利だ。繊細な音の表現がずば抜けている。
その中でも4070はさらに頭一つ抜きんでた解像度の高さを持っており、
さすがプロフェッショナルモニターともいうべき実力を持っていた。
STAXを除くと、解像度の高い機種はSA5000のほかに、
オーディオテクニカのATH-D1000というダークホースが出てきた。
光オプティカルと直接接続するという特殊なヘッドホン
ATH-D1000だが、その特殊な形状や性質の割に、
音は極めて安定していて能力も非常に高い機種だった。
ハウジングに埋め込まれたDACの性能も高い。
この機種を知っている人はかなりヘッドホンに精通した人だと思うが、
機会があればぜひ一度ATH-D1000のサウンドを体感してほしい。
高音域がきれいに出せるかどうかの評価ポイント。
比較レビューで最高点を出したのはSTAX 4070。
4070は全体的なサウンドも高音域寄りではあるのだが、
美しさは他の追随を許さない。非常に繊細かつ耳に優しい高音域を出す。
ハイエンドヘッドホンであれば、どの機種もそれなりの高音を出すのだが、
過剰な出力で耳に刺さるような高音を出すものが残念ながら多い。
edition9やGS1000が「高音が出るが刺さる」というタイプの機種で
聴き疲れを起こす大きな要因にもなってしまう。
STAXの静電型はもともと高音域の美しさが上手に再現できるので
SR-007AやSR-404もきれいな高音域再生ができている。
ダイナミック型でこれらSTAXに追随できる唯一の機種を考えれば、
MDR-SA5000ぐらいだろう。
STAX系の音作りが好きな人にはSA5000の音も受け入れられると思う。
<2.中音>
中音域、周波数帯でいえば1000Hz前後の音程だが、
この音域の取り扱いは実に難しい。
出すぎると安物の音響機器がだすような、いわゆるかまぼこ音になってしまうし、
かといって出ていなければ厚みが感じられない薄っぺらいドンシャリ音になってしまう。
そのさじ加減が最もよくできていたのは、やはりSTAX SR-007Aだろう。
主張せず、出すぎず、音の程よい厚みを演出できたのは
SR-007Aをおいてほかになかった。
結果として、SR-007Aは音が地味で禁欲的な音しか出せないのだが、
音の本来あるべき姿、再現率の高さと美しさを両立した音を目指す人には
これ以上ない至高の機種として感じられることだろう。
また、比較のベースとなったMDR-CD900STも中音域がバランス良くなっている
数少ない機種であることもここで述べておきたい。
価格差が数倍も異なるヘッドホンの比較レビューで、
中音域の点数にあまり開きがないのは、CD900STが中音域の特性で
ハイエンド機種に見劣りしない能力を持っている証しでもある。
<3.低音>
ここまで残念ながらSTAXの独壇場ではあったが、
やはり低音域はダイナミック型の醍醐味である。
ただでさえドライバユニットが小さくなりがちのヘッドホンは低音が苦手で、
スピーカーシステムのような、実体感のある低音を出すことはできないが、
それでもハイエンド機種の底力があれば、
ヘッドホンなりの魅力的な低音を発揮することができる。
その低音で高得点をマークしたのは、edition9とHP-DX1000。
edition9もDX1000も、
低音がそれほど出ている機種と言われていない気がするが、
headroomアンプを通すと、尋常ではない迫力で再生してくれる。
edition9は自力で低音を鳴らす力が優れており、
DX1000はハウジングを共鳴させた間接的な低音効果に優れている。
とくにDX1000はスピーカーシステムのような、圧力のある低音なので
個人的に非常に気に入っている。
<4.空間>
空間表現は、やはり開放型のヘッドホンがどうしても有利になってしまう。
そのような中で、広大な音場を確保できていたのは
STAX SR-007AとSONY MDR-SA5000である。
この2機種は、「耳元で音が鳴っている」というヘッドホンの弱点を
ほとんど感じさせない、非常に自然な音場を持っている。
ヘッドホンの中には、密閉された独特な音場が
かえって音に良い効果を与えることがある。
若干不自然ながらも、独特で味のある音場を表現できているのは
DX1000やATH-W5000があげられ、これはこれで
ヘッドホンらしさがあって聴いていて面白いものである。
<5.解像>
解像度については、残念ながらともいうべきか、
STAXの静電型が圧倒的有利だ。繊細な音の表現がずば抜けている。
その中でも4070はさらに頭一つ抜きんでた解像度の高さを持っており、
さすがプロフェッショナルモニターともいうべき実力を持っていた。
STAXを除くと、解像度の高い機種はSA5000のほかに、
オーディオテクニカのATH-D1000というダークホースが出てきた。
光オプティカルと直接接続するという特殊なヘッドホン
ATH-D1000だが、その特殊な形状や性質の割に、
音は極めて安定していて能力も非常に高い機種だった。
ハウジングに埋め込まれたDACの性能も高い。
この機種を知っている人はかなりヘッドホンに精通した人だと思うが、
機会があればぜひ一度ATH-D1000のサウンドを体感してほしい。
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Re:無題
pltoさん
コメント、ありがとうございます!
確かにedition9の解像度は高いのですが、
あえてedition9じゃない機種で得点が高かったATH-D1000を上げてみました
(edition9は既に低音部門で首位を飾っていたので)。
余計な回路を通らず、ダイレクトに音を鳴らすので純度が高いです。
もちろん、さすがにedition9以上の解像度、とは言えませんが(苦笑、
オーディオテクニカの1000番台機種の名に恥じない、
立派な能力を持っていると思います。
…オプティカル接続でなければ、もっと人気が出るんだと思いますが。
コメント、ありがとうございます!
確かにedition9の解像度は高いのですが、
あえてedition9じゃない機種で得点が高かったATH-D1000を上げてみました
(edition9は既に低音部門で首位を飾っていたので)。
余計な回路を通らず、ダイレクトに音を鳴らすので純度が高いです。
もちろん、さすがにedition9以上の解像度、とは言えませんが(苦笑、
オーディオテクニカの1000番台機種の名に恥じない、
立派な能力を持っていると思います。
…オプティカル接続でなければ、もっと人気が出るんだと思いますが。
次は…
レビューを読ませていただく度気になるSTAXしかし簡単には手が出ず
しかし唯一のポータブル001MK2なら
試聴してみたいような無駄なような…
幾度も他の試聴しましたが店頭ではSTAXの真価はわからないんでしょうかね
開放型にもそそられつつあり悩ましい所です
しかし唯一のポータブル001MK2なら
試聴してみたいような無駄なような…
幾度も他の試聴しましたが店頭ではSTAXの真価はわからないんでしょうかね
開放型にもそそられつつあり悩ましい所です
Re:次は…
坊SEさん
コメント、ありがとうございます!
やはり相対評価で性能の高さを競わせたら
STAXが頭一つ出る結果になってしまいますね…。
ただ、それが必ずしも「自分に合った音色」というわけでもないので
なかなか難しいところです。
もちろん、好き嫌いは別にしても
一度は聴いてみる価値はあると思いますよ。
密閉型の密度が高くて骨太な音づくりもいいですが、
開放型のようなあっさり、すっきりした音も聞きたくなるものです。
開放型になるとちょっと値段が上がってしまいますが、
是非ひとつ購入してみてはいかがでしょうか。
思い切ってSTAXに飛躍するのもアリ、だとは思いますよ。
コメント、ありがとうございます!
やはり相対評価で性能の高さを競わせたら
STAXが頭一つ出る結果になってしまいますね…。
ただ、それが必ずしも「自分に合った音色」というわけでもないので
なかなか難しいところです。
もちろん、好き嫌いは別にしても
一度は聴いてみる価値はあると思いますよ。
密閉型の密度が高くて骨太な音づくりもいいですが、
開放型のようなあっさり、すっきりした音も聞きたくなるものです。
開放型になるとちょっと値段が上がってしまいますが、
是非ひとつ購入してみてはいかがでしょうか。
思い切ってSTAXに飛躍するのもアリ、だとは思いますよ。
Re:無題
昴さん
コメント、ありがとうございます!
ヘッドホンが入っていた箱ですが、原則保管しています。
SR-007AやW5000など、専用のハードケースがある場合はそちらを使用するので
元箱は捨ててしまいましたが…。
ハードケースがない機種については、未使用時の収納場所として
元箱を使っている場合があります(GS1000やATH-D1000など)。
また使用頻度の高い機種(K701やDX1000など)は
未使用時は専用スタンドに設置して、
STAX製のプロテクションカバーをかけて保管しています。
コメント、ありがとうございます!
ヘッドホンが入っていた箱ですが、原則保管しています。
SR-007AやW5000など、専用のハードケースがある場合はそちらを使用するので
元箱は捨ててしまいましたが…。
ハードケースがない機種については、未使用時の収納場所として
元箱を使っている場合があります(GS1000やATH-D1000など)。
また使用頻度の高い機種(K701やDX1000など)は
未使用時は専用スタンドに設置して、
STAX製のプロテクションカバーをかけて保管しています。
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2016/11/25 - あっという間に時が流れ、このblogも開設から10年目。2016年はその締めくくりをしたく思っています。2000年代後半にハイエンドの虜になった、一人のマニアの軌跡です。
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