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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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あけましておめでとうございます…
というには、もう遅すぎましたか。申し訳ない。

ひとまず、「ヘッドフォンブック2011」絶賛継続広告中です。
書店は売り切れてしまったところも多いみたいですが、
Amazonはまだ新品があるようです。
今月いっぱいまで、話題を引っ張って行こうと思います。


2011年第一弾は、書籍の話題。
今回は私はかかわっていませんが、
私的には、非常に興味深い書籍ですし、
改めて自分の環境を勉強しなおすのに、良いテキストとなりそうです。
110109.jpg


Theme:Spatiality 3D – PCオーディオガイド
こちらの管理人さんが、
なんと“自費出版”で出したという今回のこの書籍。
外から見る分には、全然そんな感じしないですよね。

本格的なのは、見た目だけではありません。
中身も非常に読みやすいレイアウトとなっており、
まさに専門書といった濃密な内容となっています。

詳細な内容の話の前に、
この本は自費出版なので、普通の本屋さんでは購入できません。
購入に関しては、最新情報は
上記サイトの販売情報を参照してほしいのですが、
現時点では、計画冊数がほぼ完売したとのことで、
入手は非常に困難となってます…
今、この記事を見て「欲しい!」と思った人は、
ちょっと時間を待つ必要がありそうです…。
(第2刷の予定があるそうですので)


350ページ近くもあり、
私もまだ全てを読み砕いたわけではないのですが、
「すごくニュートラルな本だな」と感じています。

つまり、ハイコストパフォーマンスとしてのPCオーディオから、
ピュアに対抗する本格的なPCオーディオシステム構築まで
満遍なく網羅され、それがすごく中立的な立場で記述されています。

ここでいう中立的というのは、
ヘッドフォンブック2011のレビュー記事でいえば、
あれはあくまでカタログでもあるので、
立たせるところを立たせ、買う人の背中押すような
「前向き」な記述であり、
逆に某匿名掲示板(の一部)にあるような
率直かつ負の部分を見せつけられるのは
「後向き」な記述であるとするならば、
このPCオーディオガイドブックは
強くPC化を勧めることも無く、
かといって自虐的なわけでも無い、
淡々と、偏りなく、あるものを素直に説明しているといった印象です。

これは、専門書としては100点満点です。
オーディオの文章、もっといえば音に対する文章というのは
どうしても、ある特定の人間の主観でしかありえないので、
正直言って、無駄な情報、主観的な私見、つまりノイズが入りがちです。
入りがち、では甘いでしょうか。確実に入ります。
それを、極力、可能な限り取り去った、
プレーンな文章立てを、読んでいて強く感じさせられます。
これは、書く側がそれを理解したうえで、
かなり苦労したのではないかと思います。

逆を言うと、これはこれでマイナスな側面もあります。
「PCオーディオやろうかな」という人には有益な情報の集まりですが、
現時点でPCオーディオにそれほど興味が無い、
自ら積極的に情報を得ようとしてない人に
PCオーディオならではの良さ、楽しさが伝わらない、
寧ろ難しいモノを突き付けられた気分にされ、
拒絶される可能性もあります。

もうちょっと厳しいことを言えば、
この本は「なぜPCオーディオなのか」は主張していません。
なので、自らの意思でPCオーディオの世界に入りこんでいること、
それがこの本のスタート地点です。
PCオーディオか、旧来のスタンダードのオーディオか、
それを選ぶという次元は、この本にたどりつく前の段階です。


私もPCオーディオを盛んに主張しながらも、
大した勉強をしてこなかったという怠慢があったため、
私自身はこの本をかなり楽しんで読んでいます。
私(およびPCオーディオユーザ)の役割は、
如何にPCオーディオが良いものか、楽しいものかを伝え、
そこに足を踏み入れた人が、
「PCオーディオガイドブック」で体系立った知識を習得する、
これがベストですね。

正直、これを自費出版にとどめておくのは
非常にもったいないです。
「萌えるヘッドホン読本」のような前例もありますし、
是非、出版社を経て販売されるといいですね。
PCオーディオを目指す多くの人の手に渡ってほしいものです。
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違う1冊
新年早々更に遠ざかっていく?コメントさせて頂きます

ヘッドホンブック2011は未だに書店で遭遇してません
有りそうな書店行くとチェックしてるんですが

そういうきっかけで遭遇した中の1冊

アナログレコードのでしたが…
アナログレコードを愛用されてる方々の記事やハイエンドヘッドホン並みの価格のアームやカートリッジ…は予想の範囲内として…

そういう世界のアナログレコードプレーヤーのような外観と価格のアナログレコード盤メンテ機が衝撃的でした

正月早々録画トラブルでDVDディスクの研磨を初体験したばかりだった事もあり…

手入れ次第であるにしても大切に扱えば長く愛用出来るのはアナログなのかもしれないと思いました…

20年前のレコード盤やテープは最低限以上の保管されていればきっと今でも…
しかし今録画したDVDやブルーレイって20年後果たして

ハイエンドアナログをヘッドホンで聴いたらどんなだろうなと想像してみたりも…

ハイエンドアナログシステムでedition10を…とかって方世界のどこかにはおられるんでしょうかね?
木霊坊主 2011/01/11(Tue)23:54:47 編集
Re:違う1冊
木霊坊主さん
コメント、ありがとうございます!

ヘッドフォンブック、遭遇しませんか…。
私の近所の書店は、売り切れてしまったようです。
都市部についても、12月まではポツポツと置いてましたが、
年明けには無くなってましたね。
アマゾン等ネット通販では、まだ購入できるようですが、
こちらも近々…との噂もあるので、決断はお早めに…(CM)。

もう4年くらい前になりますが、
まだ東京にいたころ、例の「ヘッドホン祭」に参加した時に
レコード+真空管アンプというシステムが展示されていて
それを自分のedition9で聴きましたが、
あのedition9が非常に優しくて温かい音を鳴らしたのは衝撃的でした。
絶対的な性能はCDなどのデジタルプレイヤーが上ですけど、
人間にとって心地よいサウンドというのは、
アナログが優れているんでしょうね。
(私は、デジタルでもアナログ的に鳴らすことが
 いつか出来る、と信じていますが…)

私は、CDについてはすぐにHDDにリッピングしてしまい、
その後は日陰・低湿で保存しているので、
保存状態は抜群だと信じています(笑。
CDの寿命は30年と、何処かで聴いた気がしますが、
出し入れせず安置しているなら、
もうちょっと頑張ってくれる気がします。
【2011/01/16 18:41】
待ち望んでいた一冊
コメント欄でお勧めしようと思ってたら、すでに買われてましたか。私もゲットしました。
PCでシステム組んでると、こういう書籍にはつい手が出てしまいます。

>「すごくニュートラルな本だな」と感じています。
中立的ですよね。読んでいて、学校の教科書かと思ってしまいました。
主観をなるだけ排しているように感じられ、それは凄く好印象でした。
市販のPCオーディオ関係の本は、どうしても「PCオーディオの宣伝」的な面が強いですから。

>現時点でPCオーディオにそれほど興味が無い、
>自ら積極的に情報を得ようとしてない人に
>PCオーディオならではの良さ、楽しさが伝わらない、
確かに、PCオーディオへの興味が強い人向け、だと思います。
ただ自費出版ですし、アンテナ張ってないと、この本を知ることすらないでしょうから
特にマイナスだとは思いませんでした。

>正直、これを自費出版にとどめておくのは
>非常にもったいないです。
私もそう思います。「専門書」としてのPCオーディオ関連の本で、
この本に匹敵するレベルのものは、市販ではまず見当たりませんから。
plto 2011/01/11(Tue)13:14:50 編集
Re:待ち望んでいた一冊
pltoさん
コメント、ありがとうございます!

この本については、かなりの滑り込みで
なんとかギリギリ入手できたという感じでした。

とにかく真っすぐな本なんですよね。
すべて客観、というと、それは逆に私の主観になってしまいますが、
少なくとも、これまでに見たオーディオ関係の書籍にくらべれば
本当にニュートラルです。
この本の知識そのまま丸暗記するのではなく、
これを下地に、自分の環境をアレンジできるようになることで
この本の本来の役割が果たせるといえるでしょう。

ただ、最後のあとがきにもちらっと書いてましたが、
本の中身が良くても、流通させるのはまた別の話みたいですね。
多分、あの分量に対して、需要(売れ行き)を考えると
とても自費出版の二千円台という価格設定もできないでしょうし。
個人的には市販されるべき立派な書籍とは思いますが、
なかなか難しいみたいですね…本当にもったいないです。
【2011/01/16 18:20】
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