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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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前回の記事で、禁断のヘッドホンvsスピーカーについて語ってみた。
…予想はしていたのだが、やはりきっちりとリターンエースを喰らってしまった。
持ってないものを妄想で評価・比較しようとしてはいけないのだと
改めて思った次第である…。

某掲示板では、定期的にスピーカー優位説を唱えて
議論が闊達になる(いわゆる炎上…)ことがしばしばある。
結局のところ、ハイエンドヘッドホンを所有しつつ、
ピュアオーディオも所有・研究している人がいないから
絵に描いた餅で互いに言い争うことになるのだろう。

ヘッドホンとスピーカー、どちらが優れているかの議論は
非生産的なものだ。だが、趣味を持った以上、
それなりのこだわりをしっかりと持ちたい。
「なぜヘッドホンにこだわるのか、なぜスピーカーにしないのか」と
問われた時、その回答を、できるだけポジティブに考えてみたいと思う。

<その1 個性を使い分けることができる!>

これは、私がこのblogで度々語っているので、
もはや耳にタコ状態の方も多いと思うが…。
ヘッドホン(特にハイエンド)の一番の面白さは
各メーカーや同じメーカーであっても機種の方向性によって生まれる
個性を楽しむことができることが、ヘッドホンの一番の醍醐味だ。

完成された完璧なシステムではなく、
個性に特化した音で、聴きたい音楽のジャンルや自分の気分によって
ヘッドホンを変えるだけで自由に楽しめるというのは趣味として面白い。
逆をとらえれば、音楽を聴く側にとっては
クラシックから打ち込みのデジタル音楽まで幅広いジャンルを
使い分けるヘッドホンでカバーすることができるとも言える。


<その2 場所を問わない!>

ヘッドホンを再生するのに必要な“場所”は非常にコンパクトだ。
最小の単位ならば、DAPとヘッドホンだけで音楽を聴くことができる。
しかも、密閉型であれば周囲の活動環境に依らず
音楽を楽しむことができる。
また、音の発生源を装着することで
音の完全定位を実現できる上に
外的な影響(共振による音の濁り、モーターなどの騒音)も
最小限で済む。極めて正確でクリーンな音を楽しむことができる。


<その3 取り扱いが容易!>

ヘッドホンを鳴らすために、何か特殊な知識が必要なわけではない。
ごく一部のマニアックなユーザには、分解・改造をする場合もあるが、
基本は購入したそのままの状態ですぐに音楽を楽しめる。
セッティングや難しい理工学知識は不要。
音を聴きたいなら、ヘッドホン端子にプラグを差し込み、音量を調節するだけ。
収納も、プラグから外してケースにしまうなり、所定の場所に吊るすなど…
一部機種は精密さゆえに埃や衝撃に弱いものもあるが、
メンテナンスは基本的に不要。


<その4 安い!>

趣味のオーディオというと、どうにもお金がかかってしまいがち。
ヘッドホンなら、ハイエンドと呼ばれる機種でもせいぜい数十万円。
高級なヘッドホンアンプを購入したとしても、
百万円ほどあれば、立派な音を鳴らすシステムが作られる。
それでもお金が余るなら、ハードウェアではなく、音源のコレクションにまわそう。


<その5 エコ!>

オチには、今はやりの「エコ」を掲げておこう。
ヘッドホンに使用される電力は非常に微弱なものだ。
高級なヘッドホンアンプであっても、消費電力は20~50W。
再生機材が50WのSACDプレイヤーだとして、
ヘッドホンアンプ含め消費電力計100W、3時間使ったとして
一日当たりの電気代はたったの6.6円。
とても環境に優しい(笑!


ヘッドホンにこだわっている皆さんが、
「何故ヘッドホンなのか」を問われた時のテンプレートとして、いかがだろうか?
ただし、それでも理解を示してくれる一般の人は
ごくごく限られた人たちだと思われるが…
そこは、お互い、強く生きよう。
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無題
ヘッドフォンのように近くでくっきりはっきり聞こえるだけが高音質ではないと言うことなのでしょう。スピーカーのように空間が一体となって表現されることがヘッドフォンでは出来ないのが致命的です。きちんとやれば脳内に空間は出来るのですが、そこまでの力量を持ったヘッドフォンが一部の高級機だけなのが問題なのでしょう。この辺りはヘッドフォンの今後の課題だと思います。
とりごん 2009/08/09(Sun)09:48:44 編集
Re:無題
とりごんさん
コメント、ありがとうございます!

一般的にいえばヘッドホンは不自然で作られた音です。
そこを開き直ってヘッドホンらしい音づくりを聴くのが
また楽しみの一つではありますけどね。
クロスフィード機能など、スピーカーの音に似せる技術もありますが、
現状ではこれといった満足のいくモノはなさそうです。
(ヘッドホンの音に慣れているから、受け付けないのかも?)

耳元の至近距離で音を鳴らさなければならない、
人間の頭部にフィットするサイズにしなければならないという
絶対に切り離せない制約事項と、予算というせめぎ合いで
どんな音を作り出せるのかというメーカーの知恵比べこそ
ヘッドホンの醍醐味だと思います。
【2009/08/09 19:11】
やっぱり庶民
ようやくゼンハイザー開放型デビューしました
HD238…某社のに似てるようでアレよりは頑丈そう

我が家の他機とはまた違う音はポータブル用という購入理由を忘れてA900やらと使い分け候補になりそうです

それと使用して痛感したのはポータブルに高価(自分にとっては)な機種は緊張感が

オススメしていただいたテクニカのは価格的にコレの1.5倍
最近欲しい度再燃しかけてるBose on-earに至っては更に

仮に入手してもおそらく屋外で使う度胸はないですねきっと

坊SE 2009/08/04(Tue)22:57:53 編集
Re:やっぱり庶民
某SEさん
コメント、ありがとうございます!

ついに購入に踏み切りましたか!おめでとうございます!
やはり悩みに悩んで購入した機種には感動もひとしおでしょう。
是非末永く愛してあげてください。
開放型は密閉型にはない音の広さというのを実感できるかと思います。
密閉・開放のどちらが良いというよりも、どちらが好みか、
さらには聴く音楽のジャンルでどちらがより適しているかという
使い分けの幅が広がるのではないでしょうか。
そうなるとヘッドホンをもっと好きになれますよ!

外出用のヘッドホンは、
汚れや傷といった問題がどうしても付きまといます。
いくら注意してもやってしまうときはやってしまいますから…。
私もESW9を一度派手にコンクリ地面に落としてしまい、
ハウジングを負傷させてしまったという経験があります(苦笑。
【2009/08/09 18:58】
無題
そもそもそんなこと聞かれたことも考えた事もないですね。
そこに理由があるとすれば音楽をどういう状況であれ楽しみたいという欲求によって動いているのだと自分では理解しています。
ntzg4 URL 2009/08/03(Mon)10:33:09 編集
Re:無題
ntzg4さん
コメント、ありがとうございます!

そこに音楽がある。考えるな、感じろ!ということでしょうか。
私は現在は実家暮らしなので、身近な所だと家族につっこまれます。
もちろん、自分の稼ぎで購入したものなので買うなとは言われませんが…
奇妙がられているのは事実です(苦笑。
【2009/08/09 18:39】
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