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ハイエンドヘッドホンと、デジタルオーディオの可能性を追求し続ける「だおさん」の紆余曲折blog。週1回(日曜日)or不定期更新。
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すっかり放置になってしまっていますが、
またヘッドフォンブック2011summerの話を引っ張ります。

今回は、私が担当した機種の中から、
レビューでは書ききれなかった部分や
独断と偏見を交えたオススメ機器をピックアップします。

全機種ではないのですが、
今回ここで紹介した以外で、私が担当した機種については
色々お応えできると思いますので、
気になることがあれば是非コメントください!

※ページ数は、ヘッドフォンブック2011summerに対応しています。

ピックアップ1
アルティックラインシング MZX406W (P.52)
公式ページ

記事にも述べているとおり、ものすごい低音でした。
基本の試聴環境であるheadroom homeアンプは
若干低音を増幅するということを考慮しても、
ちょっと出し過ぎだろう…という低音量でした。
低音にしか耳が向かなくて、
他の音の特徴が本誌でも抜け落ちてますが、
実際、低音が前に出過ぎていて、他の音は完全に埋もれてしまっています。
また、自身も低音に押されて音割れしてしまったりと、
若干破綻が見られる様子。
ただ、低音好きとしては、こういう音作りは嫌いじゃないです。


ピックアップ2
Ultimate Ears UE400 (P.59)
公式ページ)(Amazon

UEシリーズとしては、おそらくこの400が一番万能で安定した音を鳴らします。
これより上位の600、700rはバランスドアーマチュアとなり、
モニタ的・分析的な音としては優れているものの、
音が硬質で冷たく、どうも音の楽しさや高揚感が得られませんでした。
(もちろん、これは好みの問題なので、一概に悪いとはいえませんが)
コストパフォーマンスも、この音質ならベストでしょう。
どのジャンルでも大体そつなくこなしてくれるバランスの良い音取りで、
気になったのは、誌面にある通り、中央定位するボーカルの音の遠さぐらい。
個人的には、UEは予算が出せるならTriple fi.10を、
ちょっと無理なら、この400をお勧めしますね。


ピックアップ3
ゼンハイザー HD25 Originals by adidas (P.69)
公式ページ)(Amazon

HD25については、店頭試聴はあったものの、
実際に自分の環境で聴いたのは初めてでしたが、
やはりゼンハイザーというか、コストパフォーマンスは実に良いです。
低音が目立つサウンドながらも、高音もしっかりと伸びて
ロックやポップスなどの、音圧が求められるサウンドなら
最高のパフォーマンスを出してくれるでしょうね。
側圧が若干きついのはポータブルヘッドホンの宿命といったところでしょうか。


ピックアップ4
フィッシャーオーディオ FA002W (P.81)
公式ページ

長くヘッドホンとつき合ってきた自分としては、
見た目もサウンドも、実に安心できる王道の作りに感じました。
尖った個性は無いものの、どの音域をとっても安定感があるので
ジャンルを選ばない万能さがありました。
試聴に使ったのは、誌上にあるとおり、
木製ハウジング(ローズウッド)のモデルで、
日本版ページによると、イヤパッドの木材は
自由にカスタマイズできるようです。
ローズウッドは紫檀とも呼ばれ、家財道具にも使われる固い材質なので
誌面にある通り、音の密閉度が高かったのかもしれません。
柔らかい木材であれば、もう少し響きが柔らかく、
音場も広がるのかもしれませんが、
実際に試聴してみないとこればっかりはわからないですね…。
(音響屋さんより、木材屋さんの意見を訊く方がいいのかも…?)


ピックアップ5
Ultimate Ears TF10PRO(Triple fi.10 PRO) (P.105)
公式ページ)(Amazon

正直、バランスドアーマチュアのサウンドをこれまで試聴してきて、
どれもあまりピンと来るものが無かったのが本音でした。
やはり帯域が明確に分かれてしまっていて、
音が水と油のように分離してしまっている感がある。
そういう音を好む人もいるのですが、
本来音というのは、単発で目立つのではなく、調和して響くべきなのです。
そういう点では、バランスドアーマチュアはまだまだなのかなと思っていたら、
このTriple fi.10はちゃんと音が調和しているのに驚きました。
確かに音の解像度は高いものの、分離しきっている感は無く、
聴いていて非常に楽しいサウンドだったことが印象深いです。
これを聴いた前後で、バランスドアーマチュアの見方が随分変わりました。
きっと、まだ下位機種や普及価格帯に
この技術がまだ成熟していないのだなと思いつつも、
そう遠くない将来、このクラスのサウンドが手軽に手に入るのだろう、とも感じました。
試聴後記で述べたことは、そういう意図があります。


ピックアップ6
オーディオテクニカ ATH-A2000X (P.118)
公式ページ)(Amazon
諸事情により、担当者の方は変わってしまいましたが、
実は私も試聴していました。
ともに試聴したA1000X (P.126)と比較すると、
A1000Xの特徴そのままに、中低音域とダイナミックスを底上げした感じで、
正統な上位機種と感じました。
正直言ってしまうと、A1000Xの存在意義って…とも思ってしまうほど
A2000Xの完成度は高かったです。
高音域の美しさはピカイチのオーディオテクニカですが、
相変わらず音数や音圧には弱い模様。
W5000のようにバランス化で出力アップさせれば安定するのかもしれませんが。
W5000から早6年が経ち、そろそろ新フラグシップが出ても良いと思う今日この頃。
クラシックにしても、音圧を求められる曲はあります。
是非新フラグシップが出るあかつきには、edition9やPS1000のような
強力なドライブができるサウンドに期待したいところです。
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近況報告
ようやく来月末あたり退院出来そうです 元の部屋は難しいのでバリアフリーな部屋に引っ越しになりますが懐かしいヘッドホン達やCDやらとの再会の日が近づいて来ました
ヘッドホン屋達をこの病室に連れて来たい位ですが
木霊坊主 2011/10/26(Wed)19:41:26 編集
Re:近況報告
木霊坊主さん
コメントありがとうございます!

おお、おめでとうございます!いよいよ退院ですか!
丁度季節も秋、オーディオ機器も新製品ラッシュで
お店がにぎやかになる季節ですから、丁度いいですね。
楽しい気持ちになると、音楽も楽しく聴けるものです。
是非とも退院の暁には、マイコレクションを聴いてみてください。
きっと前よりも良く聴こえると思いますよ。

あ、でもヘッドホン・イヤホンの中には
長期間使わないとエージング前のような音になることもあるので
「え?こんな音だっけ?」と思った時は小一時間ぐらい鳴らしてあげてください。
すぐ本調子に戻ると思いますので(笑!
【2011/10/30 21:11】
現状・最高価格のモニターヘッドホン
密閉派の私にとってモニターの最終目標はSTAX 4070になるはずでした。
が、残念ながら生産完了になってしまい、中古を探すのも何だしなぁ
と思っていたところ、アンテナに引っかかったのがAUDEZ'E LCD-2でした。

他にも候補はあったのですが、ドライバーが変わったRev.2登場ということに加え、
ちょうど、今、2nd staffで無料でバランス化してくれるキャンペーンしてますよ、
というので買ってしまった。久々の大物で、かなり興奮しました。

LCD-2Rev.2は音に対する反応が速いのが特徴です。
全体的に柔らかく、深く沈む重みのある低音を出すにも関わらず、
音がサッと出てスッと消えるため、全帯域で鈍さというものをまるで感じません。
巷の評価では、アンプによっては鳴らしにくく、立ち上がりが鈍くなる傾向があるそうですが、
さすがにBLO-0299限定版のバランス駆動となると、その心配はないようです。
こういう能率の低いヘッドホンを使うときは、バランス駆動が効果を発揮するんでしょうね。

微妙な音圧の変化をしっかり再現する実力があるため、Dレンジが非常に広く感じます。
音場もHD650より一回りは広く、低音の重みや中音の生々しさが優れているため
オーケストラの迫力と臨場感は素晴らしいものがあります。
自然に広がる音場、わざとらしくない定位…と空間表現は圧倒的です。

…欠点は「重さ」でしょうか。本体のみで550g(実測値は520gでしたが)という超重量級。
4070よりも重いとか何の冗談…。本当に重いです。首や肩にずっしり。
幸い、ヘッドバンドがよく出来ていて、頭頂圧は問題にならないんですけどね。
付属のケーブルも軽く、扱いやすいので、本体さえもう少し軽ければ文句なしです。
ただ、「平面振動板を挟み込んでプッシュ・プルで作動させるため、
左右で4発のマグネットを搭載し、それらをガッチリと支えて
歪みのない理想的な振動を得るために強固な無垢のハウジングを有しています」
という2nd staffの人の説明を聞くと、この重さも仕方ないのかなぁ…と。
plto 2011/09/19(Mon)14:25:59 編集
Re:現状・最高価格のモニターヘッドホン
4070も生産完了になってしまったんですね…。
もともと特殊な機種だったのですが、あれの後継がいないのはちょっとさみしいですね。
STAX静電型は密閉してしまうと、音の抜けが不自然になるという点を
見事克服したという意味で価値ある機種でしたが…。
これまでSR-404とSR-007Aの中間モデルを期待されていましたが、
ここはコスト掛けてでもSR-007AとSR-009の中間モデルとして
4070の後継を受注生産でいいので開発してほしいですね…。

AUDEZ'Eはここ最近注目されていますね。
技術自体も特殊な機構を使っているので
ダイナミック型とは違った味を出しそうです。
理論的に平面磁界はSTAXの静電型プッシュプルに似た感じがありますが
静電よりもパワーのある磁力があるので
静電では唯一の弱点とされる低音の駆動力に期待できそうですね。

ただ……
ただ、550gは…ちょっと…(苦笑。
4070で480gぐらいだったと思いますが、それでも結構きついものがあります…。
550gといったら、近年のヘッドホンだと3個分ぐらいに相当しますよ(苦笑。
これは既存の磁石と同等か、それ以上のパワーを持ち、
かつ軽量化できる素材が必要ですね…。
【2011/09/25 21:32】
無題
補足お疲れ様です。

>ゼンハイザー HD25 Originals by adidas
ロックに良いらしいですね。このHD25シリーズ。
ここは本当に色んなタイプのヘッドホンを出してますよね。

モニター・密閉型狂の私は、HD380Proが気になっていて、せっかくなのでバランス改造済みの
2nd staffの「HD380Pro(Re-Cable Balanced Mod.+ Sound Tuning)」を買ってしまいました。
「Sound Tuning」はハウジングの中に手を入れて、補強したりコットンファイバーを詰めたり
制振材を貼ったりするもので、KNS8400のバランス改造の際にも簡易的な「Sound Tuning」を
施して貰いました。その経験上、好みの方向に音質改善されるだろうという確信があったので
期待して到着を待っていました。

実際は想像以上に良かったです。HD380Proは中音重視のかまぼこ型らしいんですが、
この改造版でもかまぼこ型ですね。帯域の性質上、メリハリがあまりなく
打ち込みやオーケストラでは激しさに欠けるのですが、極めて滑らかで柔らかく、
聴き疲れの少ない音を出します。ちょっと異常かと思うくらい滑らかですw
HD650やEXH-313、MDR-Z1000もそういう滑らかな傾向にあるのですが、
この2nd staffが手を加えたHD380Proはそれら以上の滑らかさです。
一度これを聴いたら、並のヘッドホンでは音が粗く、いがらっほくて聴けなくなるほどの
魔力を持っています。

>フィッシャーオーディオ FA002W
国外の密閉型木製ハウジングのヘッドホンは、恐らくここだけのはずなので、
興味深い製品です。ハウジングを交換できるのが新しいですね。

実は、この会社かここに供給している会社のOEMと思しきヘッドホンを
最近買ったんですよ。20378(LINDY 高品質スタジオモニターヘッドホン)という名称です。
フィッシャーオーディオのFA003にそっくりなんですが、これは良いヘッドホンです。
フラットから中高音~高音がやや目立つかなという帯域のバランスなんですが、
音場の広さがただ事じゃないです。1.5万の密閉としては非常に優れていました。
1万円台は複数買ってきましたが、性能もそこそこあり、使える製品が多いですね。

>オーディオテクニカ ATH-A2000X
どうもネットでの評判が今ひとつですが…高音重視のバランスは昨今のリスナーには
好まれていないのかもしれないですねぇ。音数や音圧に弱いところを見ると、
やはり大編成のオーケストラなどは厳しそうです。
側圧が弱すぎだろ、みたいな意見もありますがどうなんでしょう。
ATH-D7000より弱かったら、個人的にはOUTですね。

オーディオテクニカのHPに50周年記念の特設サイトができたり、
9年のロングラン製品のATH-A900が生産完了になったりと、
そろそろ動きがありそうです。やはり限定のWナンバーが出るのかなぁ。
周年にちなんで、50台限定の50万とかなったりして。
plto 2011/09/06(Tue)20:36:52 編集
Re:無題
pltoさん
コメント、ありがとうございます!

2回のヘッドフォンブックでかなりの種類のゼンハイザー機器を聴きましたが
コストパフォーマンスがどれも高いですよね。
新製品などは先ず音を聴いてから、そのあと資料を見ているのですが
ゼンハイザーは大体音と市場価格のギャップに驚きます。
ゼンハイザーは低価格帯にも力を入れているので
今後ユーロ安が続くとヘッドホン・イヤホン市場が
ゼンハイザーにとって代われる可能性も無きにしも非ず…です。

HD380proのバランスもあるんですね。
話を読む限り、滑らかな音というのは
フルレンジで鳴らすヘッドホンならではの音といった感じでしょうか。
どうやら最近のトレンドは、バランスドアーマチュアのような
帯域をかなり過激に分離させて、体感的な解像度を高める傾向にあります。
でもそれって音全体のまとまりとしてどうなの?とは個人的に思ってます…。
あくまで個人的なので、聴く人が良しとすればいいのですが…。

フィッシャーオーディオ、木製ハウジングのみならず、
その木材を自由にチョイスできるというのは
面白い試みですよね。
出来れば、誰かレビュアーつけて
木材ごとの音の違いを公式で出してもらえれば
自分好みの音を見つけられやすいと思うのですが
(私にその役割させてほしいところです…(笑。
 一応日本の木製ヘッドホンは一通り触って来たので…)
フィッシャーオーディオの取り扱い店が少ないのが勿体ないですが
音は他社ハイエンドに劣らない完成度でした。

A2000X、側圧は確かに弱かったですね。手持ちのD7000と比べたら…
大体同じくらいか、D7000のほうが若干弱い感じでしょうか。
ただ、テクニカのウイングサポートは体感的に弱くても
しっかりフィットしているので、その辺りは問題ないかと。
(装着感でいえば、間違いないく世界一のヘッドホンを作る企業です)
50周年ということで、間違いなくヘッドホンもラインナップに来るとは思いますが…
W5000やA2000Xの音作りを見ると、どうも小奇麗に落ち付いてる感が否めないので
50周年の節目、そのまま「テクニカサウンド」を突き詰めるのか、
それとも根本から見直して大冒険するのか…
まずは、その動向に注目したいところですね。

…ちなみに、本当に50万円だったら私は多分無理です(死。
【2011/09/25 20:57】
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