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記録メディアで有名なTDKブランドですが、
実はヘッドホン・イヤホン製品もリリースされていました。
2007年にイメーション株式会社がTDKブランドの使用権を獲得しています。
その頃から「TDK Life on Record」というブランドの下、
オーディオ製品にも着手を始め、現在ではラインナップも比較的揃っています。
TDK Life on Record 製品ページ
http://www.tdk-media.jp/audio/index.html
この度、イメーション株式会社さんより、試聴機を3つ頂きました。
新発売となる「CLEF-BA」と、昨年発売されたプレミアムシリーズである
「TH-ECBA200BBK」と「TH-ECBA100BBK」です。
折角頂いたのに、ただ自分のものにしてしまうのはアレですので、
ここはしっかりと、レビューをさせていただこうと思います。
CLEF-BA(TH-ECBA700BK)
<概要>
シングルバランスドアーマチュアドライバ。
エントリーモデルで、実勢価格は5千円くらいとなっていますが、
イヤーホルダーをはじめとした細かな機構やデザイン、
そしてBA搭載モデルと、エントリークラスにしては
かなり破格のモデルと言えます。
<音質>
中音が目立つかまぼこ型。
高音域がある音域を境に欠落してしまっている印象。
低音はやや輪郭が甘いものの、量や質は平均的と言える。
解像度は価格なりか、価格帯にしては若干劣る印象。
もっさりとした中音域のために、音数が増えると処理しきれずに雑多な音となってしまう。
ボーカルの距離感は適切で、ボーカルの音域は周りの音に潰されることは無い。
全体的に大味なサウンドで、繊細系のサウンドは見劣りしてしまう。
ロックやポップスが得意と思われるが、中音域が暴れると雑然としてしまう。
<装着感・保守>
良好。筐体が大きめであることと同時に、独自の「イヤーホルダー」によって
しっかりと耳に装着される。装着感も自然で気にならない。
布巻きケーブルで絡まりにくく、癖も付きにくいが、タッチノイズがかなり伝播する。
付属品はポーチとイヤーピース4種。
<総合>
音質については及第点といったところですが、デザインは非常によく出来ています。
イヤホンは小型化が進むと、装着感がないがしろにされてしまう傾向ですが、
この機種は装着感に関しては合格点といえます。
得意な音楽ジャンルがかなり限られてしまうのがやや残念。
ボーカルはそこそこ得意なので、低音とノリの良いボーカル曲を聴く人に良いと思います。
TH-ECBA100BBK
<概要>
シングルバランスドアーマチュアドライバ。
実勢価格は1万円前後。
TDK Life on Recordのオーディオリサーチラボによって独自に調整され、
ボリュームの大小、音楽のジャンルを問わない原音忠実性を目指したそうです。
<音質>
やや低音主張だが比較的フラット。低音が安定したピラミッド型の音バランス。
中低音域が独特の湿っぽさを主張するため、全体的には大人しく、暗めのサウンドとなっている。
高音域も、出す音はしっかり出してはいるが、それ以上に中低音域の主張が強い。
解像度も実際のところは悪くないのだが、制動力がやや甘い中音域に引っ張られる形で
全体的な像が曇って聴こえてしまう。
ピアノの表現がしっとりとして効果的だが、
ヴァイオリンや金管楽器の艶や派手さといった要素は
かなり抑えられてしまっている。
ボーカルが若干近く感じるものの、許容範囲。
音場も、オーケストラなどの空間を意識する音楽だとやや狭く感じるが
大抵の音楽では問題のないレベル。
<装着感・保守>
平型ケーブルの採用で、絡まりや断線には強い。
筐体の形が、耳に完全にフィットするような形ではないため、
人によっては装着感にやや不安定さを感じる可能性がある。
耳の後ろにケーブルを装着するループ型の装着も可能。
ループ型のした場合はタッチノイズは無いが、
通常の装着方法だとタッチノイズがかなり発生する。
ケーブルは、単独では52cm、延長ケーブルで127cmまで拡張できる。
付属品はポーチ、イヤーピース3種+Complyイヤーピース、標準変換プラグなど。
<総合>
良くも悪くも、BA型と感じさせない音作り。
個人的にはATH-ESW9やphilips系のようなサウンドを思い出しました。
暗く、じめっとしたサウンドは個人的には好みですが、聴く人を選びそうです。
元気なポップスよりも、しっとりとしたジャズやピアノ曲を聴くと
この製品の能力が存分に発揮できることでしょう。
TH-ECBA200BBK
<概要>
デュアル・バランスドアーマチュアドライバ。
実勢価格は1万円後半~2万円。
TDK Life on Recordブランドとしては、フラグシップのイヤホンとなります。
「インピーダンススタビライザー」という独自の回路によって
入力インピーダンスの変動を抑え、安定・高品質な再生が可能となっています。
<音質>
全音域において、非常にバランスが良い。
若干ドンシャリ傾向と言えるが、高音寄りで明るめのサウンド。
全体的にシャープな音作りで解像度は価格以上の能力を感じることができる。
高音域の艶が特に美しく、聴こえうるかなりの高音域まで、無理なく伸び良く聴きとることができる。
低音も量としてはどのジャンルを聴くにも十分。輪郭が良いため、スピード感や歯切れが良い。
どのジャンルの音楽で鳴らしても、明るく軽くなってしまうが、美しさは決して損なわない。
音場表現は良好。オーケストラサウンドだともう少し広さが欲しくなるが、
ほとんどのジャンルでは音場の広さという点では気にならない。
ボーカルをはじめとして、中央定位する音の距離が一歩離れた感じに聴こえる。
BA型の行き過ぎたモニタ的なサウンドでは決してなく、性能の高さを感じつつも、聴いていて面白い。
弱音の最後の最後まで、しっかりと音を鳴らしきることができる。
<装着感・保守>
装着感は良好。筐体サイズが適切で、
かつ耳にしっかりとフィットするデザインであり、気にならない。
ループ型で装着するよう最初から考慮されている。ループ型で装着するとタッチノイズは無い。
平型ケーブルが採用されており、絡まりや断線には強い。
イヤーチップは、いわゆる「キノコ型」のシリコンチップと
Complyイヤーチップそれぞれサイズが2種。
どちらも音質向上に優れた設計を持っている。
ケーブルは単体では52cmで、延長ケーブルを使用すると127cmまで拡張できる。
付属品は、その他にポーチ、標準変換プラグなど。
<総合>
現在世に出ているデュアルBAの中でも、非常に完成度の高いイヤホンです。
それでいて価格も控えめで、コストパフォーマンスはかなり高い方と言えます。
音質に拘り始めた人への入門モデルとして、最適です。
デザインは、これまでの2種と比べると、かなりストイックな感じになっていますが
デザインよりも音質!という人にはうってつけでしょう。
どんな陰鬱な音楽も純真爛漫な音に変えてしまうのが個人的には気になりましたが
それはそれでこの機種の大きな魅力と言えるでしょう。
<概要>
シングルバランスドアーマチュアドライバ。
エントリーモデルで、実勢価格は5千円くらいとなっていますが、
イヤーホルダーをはじめとした細かな機構やデザイン、
そしてBA搭載モデルと、エントリークラスにしては
かなり破格のモデルと言えます。
<音質>
中音が目立つかまぼこ型。
高音域がある音域を境に欠落してしまっている印象。
低音はやや輪郭が甘いものの、量や質は平均的と言える。
解像度は価格なりか、価格帯にしては若干劣る印象。
もっさりとした中音域のために、音数が増えると処理しきれずに雑多な音となってしまう。
ボーカルの距離感は適切で、ボーカルの音域は周りの音に潰されることは無い。
全体的に大味なサウンドで、繊細系のサウンドは見劣りしてしまう。
ロックやポップスが得意と思われるが、中音域が暴れると雑然としてしまう。
<装着感・保守>
良好。筐体が大きめであることと同時に、独自の「イヤーホルダー」によって
しっかりと耳に装着される。装着感も自然で気にならない。
布巻きケーブルで絡まりにくく、癖も付きにくいが、タッチノイズがかなり伝播する。
付属品はポーチとイヤーピース4種。
<総合>
音質については及第点といったところですが、デザインは非常によく出来ています。
イヤホンは小型化が進むと、装着感がないがしろにされてしまう傾向ですが、
この機種は装着感に関しては合格点といえます。
得意な音楽ジャンルがかなり限られてしまうのがやや残念。
ボーカルはそこそこ得意なので、低音とノリの良いボーカル曲を聴く人に良いと思います。
TH-ECBA100BBK
<概要>
シングルバランスドアーマチュアドライバ。
実勢価格は1万円前後。
TDK Life on Recordのオーディオリサーチラボによって独自に調整され、
ボリュームの大小、音楽のジャンルを問わない原音忠実性を目指したそうです。
<音質>
やや低音主張だが比較的フラット。低音が安定したピラミッド型の音バランス。
中低音域が独特の湿っぽさを主張するため、全体的には大人しく、暗めのサウンドとなっている。
高音域も、出す音はしっかり出してはいるが、それ以上に中低音域の主張が強い。
解像度も実際のところは悪くないのだが、制動力がやや甘い中音域に引っ張られる形で
全体的な像が曇って聴こえてしまう。
ピアノの表現がしっとりとして効果的だが、
ヴァイオリンや金管楽器の艶や派手さといった要素は
かなり抑えられてしまっている。
ボーカルが若干近く感じるものの、許容範囲。
音場も、オーケストラなどの空間を意識する音楽だとやや狭く感じるが
大抵の音楽では問題のないレベル。
<装着感・保守>
平型ケーブルの採用で、絡まりや断線には強い。
筐体の形が、耳に完全にフィットするような形ではないため、
人によっては装着感にやや不安定さを感じる可能性がある。
耳の後ろにケーブルを装着するループ型の装着も可能。
ループ型のした場合はタッチノイズは無いが、
通常の装着方法だとタッチノイズがかなり発生する。
ケーブルは、単独では52cm、延長ケーブルで127cmまで拡張できる。
付属品はポーチ、イヤーピース3種+Complyイヤーピース、標準変換プラグなど。
<総合>
良くも悪くも、BA型と感じさせない音作り。
個人的にはATH-ESW9やphilips系のようなサウンドを思い出しました。
暗く、じめっとしたサウンドは個人的には好みですが、聴く人を選びそうです。
元気なポップスよりも、しっとりとしたジャズやピアノ曲を聴くと
この製品の能力が存分に発揮できることでしょう。
TH-ECBA200BBK
<概要>
デュアル・バランスドアーマチュアドライバ。
実勢価格は1万円後半~2万円。
TDK Life on Recordブランドとしては、フラグシップのイヤホンとなります。
「インピーダンススタビライザー」という独自の回路によって
入力インピーダンスの変動を抑え、安定・高品質な再生が可能となっています。
<音質>
全音域において、非常にバランスが良い。
若干ドンシャリ傾向と言えるが、高音寄りで明るめのサウンド。
全体的にシャープな音作りで解像度は価格以上の能力を感じることができる。
高音域の艶が特に美しく、聴こえうるかなりの高音域まで、無理なく伸び良く聴きとることができる。
低音も量としてはどのジャンルを聴くにも十分。輪郭が良いため、スピード感や歯切れが良い。
どのジャンルの音楽で鳴らしても、明るく軽くなってしまうが、美しさは決して損なわない。
音場表現は良好。オーケストラサウンドだともう少し広さが欲しくなるが、
ほとんどのジャンルでは音場の広さという点では気にならない。
ボーカルをはじめとして、中央定位する音の距離が一歩離れた感じに聴こえる。
BA型の行き過ぎたモニタ的なサウンドでは決してなく、性能の高さを感じつつも、聴いていて面白い。
弱音の最後の最後まで、しっかりと音を鳴らしきることができる。
<装着感・保守>
装着感は良好。筐体サイズが適切で、
かつ耳にしっかりとフィットするデザインであり、気にならない。
ループ型で装着するよう最初から考慮されている。ループ型で装着するとタッチノイズは無い。
平型ケーブルが採用されており、絡まりや断線には強い。
イヤーチップは、いわゆる「キノコ型」のシリコンチップと
Complyイヤーチップそれぞれサイズが2種。
どちらも音質向上に優れた設計を持っている。
ケーブルは単体では52cmで、延長ケーブルを使用すると127cmまで拡張できる。
付属品は、その他にポーチ、標準変換プラグなど。
<総合>
現在世に出ているデュアルBAの中でも、非常に完成度の高いイヤホンです。
それでいて価格も控えめで、コストパフォーマンスはかなり高い方と言えます。
音質に拘り始めた人への入門モデルとして、最適です。
デザインは、これまでの2種と比べると、かなりストイックな感じになっていますが
デザインよりも音質!という人にはうってつけでしょう。
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それはそれでこの機種の大きな魅力と言えるでしょう。
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2016/11/25 - あっという間に時が流れ、このblogも開設から10年目。2016年はその締めくくりをしたく思っています。2000年代後半にハイエンドの虜になった、一人のマニアの軌跡です。
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